日本写真家協会70周年記念だそうです。
1985から2015はデジタル化、スマホ、さらにSNSの登場で制作環境もテーマも鑑賞も変わっていったようです。
80年代〜90年代は広告写真の時代だったんだとよくわかります。
展示されているほとんどのプリントはデジタルのようで、1980年代の写真も高精細で、良くも悪くもどの時代の写真も同じように見えます。
それぞれの時代に写真が何をテーマにして、何を写して、何を見せようとしていたのかを考えると、時代とともに写真の意味も変わったきた感じです。
中国の文化大革命の時代の画像を素材にしてプロパガンダと画像とデジタル技術の関係性をテーマにしているようです。
2016年に国立近代美術館で見た「jpeg」シリーズに近いテーマのようです。
そのときに見た展示は圧巻でした。
「私のイメージは現実のイメージではなく、ある種の第二の現実、イメージのイメージを示している。」
「絵というジャンルが実際にどのように機能しているのかを理解するためには、シリーズを制作しなければならない。」
「技術的な意味では、これらのイメージは実際には2020年にあり、イデオロギー的な意味では1960年代と1970年代のままである。」
「私は嘘をつくイメージに魅力を感じる。そしてもちろん、プロパガンダ写真は常に嘘をついている。」
「すべての写真は私の主張である。」
いつか実際に会場展示で見たいです。
それにしても、トーマス・ルフのスタジオはすごくカッコイイ。
Studio: Thomas Ruff | David Zwirner >>
元記事はこちら
写真とプロパガンダの関係性をテーマに。トーマス・ルフの新作シリーズがオンラインで公開 >>
【関連記事】
国立近代美術館 トーマス・ルフ展
2020年を特別な1年としてナショナルジオグラフィック誌で特集が組まれるそうです。
特集記事は「試練の年」「孤立の年」「力を与えられた年」「希望に満ちた年」の4つのテーマの構。
力強い写真です。
「ナショナル ジオグラフィックの133年の歴史の中で、1つの年をテーマに選んで特集することはありませんでした。しかし、それを必要とする年があるとすれば、それは2020年です。」
「数え切れないほど多くの点で私たちを試された一年でした。ハリケーン、山火事、イナゴなどです。学校やオフィスは閉鎖され、私たちは仮面をかぶり、社会的には家族とさえ疎遠になった。しかし、この年は私たちに力を与えてくれた年でもあり、警察の手によるジョージ・フロイドの死が、社会正義のための緊急かつ多様な運動の発火点となったのです。」
「2020年のイメージに目を通すと、希望を見出すこともできるでしょう。」
シャッタースピードと絞りはマニュアルです。
まだちょっと不格好な感じもするけど、もうすぐブレイクスルーが起きそうな感じ。
だんだん良くなってる気がする。
撮影された画質がいい味です。
動画やタイムラプスもできるようです。
kickstarterで出資を募ってますが、集まった出資額の多さからも期待が大きいことがわかります。
アムステルダムのアーティストユニットの写真展。
小さな展示でしたが、おもしろかったです。
無用のモノを撮影するコンセプチュアルな写真作品のように見えますが、有名ファッションブンランドなどとの仕事も多く手掛けているそうです。
写真の文脈と作家について、さらに知りたくなる写真作品でした。
もう少し大きなサイズのプリントで、たくさんの作品展示を見たいです。
いい写真。映画にもなって死後に有名になった謎多いアマチュア写真家。
モノクロ写真ばかりかと思っていましたが、未現像のカラーフィルムもあって、写真集として出版されるようです。
構図も上手いけど、色彩感覚もよかったようです。
現在のインスタとかに通じるセンスがあった気がします。
『Vivian Maier: The Color Work』についてくわしくはこちら
A New Book Reveals a Colorful Side to Vivian Maier’s Renowned Street Photography | Colossal >>
すでに10年前から続いているアワードのようです。2018年は世界の140の国から数千人の応募があったそうです。
ここ最近、スマホの写真についてはいくつかおもしろそうなトピックが目に留まったので、夏休みにゆっくり読んでみたいと思ってます。
世界的映画監督ベンダース氏、「携帯電話による写真撮影」について力説 >>
iPhone写真アワードの受賞作品は本物の写真家による作品で写真作品として見応えあります。
こんにちは、月1回執筆している宮坂ネオンです。ゲルハルト・リヒターはフォトペインティング手法をした人として広く知られていますが、フォトグラフ、日本語で「写真」という言葉の語源は古代中国に遡るようです。日本写真史(上)によると、それまで人物をありのままに写生した肖像画を表す言葉として使われていた写真という言葉は、日本に伝わって貴人の肖像画や神仏を描いた絵を指す言葉となっていったようです。[1]
ここでリヒターの話に戻してみて、少し彼を眺めてみましょう。
リヒターは写真論/絵画論の中のペーター・ザーカーとのインタビューの中で「素人写真の中には、セザンヌより美しいものがある」と述べたことをペーターに追求されています。[2]
この真意について、リヒターは「方法としての意味と、アカデミーへの対抗という意味があった」と述べました。
ではリヒターはフォトペインティングを1960年代から勢力的に作っている事をもう少し多面からみてやると、かつてのアカデミズム主義が邪道だとしてきたことを、あえてやったという解釈になるでしょうが、しかし着目すべきはその事実そのものではなく、技法にあるのかもしれません。絵画(ここで指すのは主に油彩のこと)、絵画は層で構築されている1つの画面であって、またそうではないということは多くの画家によって感じられることでしょう。言い換えれば作家の血や汗、精神をえぐって作られたことがマジックミラーのように第三者に伝わる、悪く言えば伝わってしまうような薬にも毒にもなる恐ろしい画面でもあります。
リヒターが批判を見越してフォトペインティングを行ったのであればなおの事、それが美徳とは言えないものでも、リヒターからは強い技法に込めた熱意がうかがえる話です。
余談ですがフォトペインティングとはまた別の話で、フォトモンタージュという技法があるようです。日本でも、フォトモンタージュ作品を制作した美術家(写真家)は、戦前では、中山岩太、小石清、平井輝七、花和銀吾、坂田稔、山本悍右、高橋渡、大久保好六、古川成俊、瑛九、永田一脩など、戦後では、木村恒久(作品例:1979年「都市はさわやかな朝をむかえる」(のち、パイオニアの広告でも使用された)、1980年「ツィゴイネルワイゼン」)、カズキヒロなどがいるとウィキペディアには書かれています。
目を光らせる価値のある技法だと思いますが、日本ではまだフォトモンタージュの展示は少ないようです。[3]
Neons /Photomontage 2018 Miyasaka Neon
Neons /Photomontage 2018 Miyasaka Neon
お知らせ
来月からは仕事の関係で不定期になるかもしれませんが、これからも大切な美術の視座を伝えられるように続けていかれるように精進致します。
[出典]
[1]日本写真史(上) / 鳥原学 著 2013年 中公新書
[2]写真論/絵画論 / ゲルハルト・リヒター 1996年 淡交社
[3]フォトモンタージュ / Wikipedia
[4]フォトモンタージュとは / ぱくたそ
https://www.pakutaso.com/whatphotomontage.html
[参考データ]
ヴァーチャル絵画館
http://art.pro.tok2.com/L/Lists/Useage.htm
価格はほとんど3億円以上。
しかも同じアーティストの作品が多数。
リチャード・プリンス
アンドレアス・グルスキー
シンディ・シャーマン
の3人で15点中12点。なんかすごい。
トーマス・ルフ も入っていていい気がするけど、ちょっと違うのかな。
The 15 Most Expensive Photographs Ever Sold >>
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アンドレアス・グルスキー展 >>
ウィリアム・クラインの展示は思ったよりも少なくて、若手写真家の作品が多い展示でした。
別の時代のさまざまな視点からの都市をテーマとした作品。
作品はおもしろかったのですが、正直な印象として「都市」をテーマとした展示はどこか虚しい感じもしました。
インターネット後の世界で都市のテーマは簡単ではない気もしますが、デザインの分野ではここ数年は都市がテーマになることも多いようで、何か変わってきてるのかも。
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