流行のデザインに潜む問題点について興味深い洞察です。

1. 闇の中のアルゴリズム
ウェブサービス、SNS、アプリなどにおいて、どういうアルゴリズムで、そういう表示がされていて、そういうレコメンドがされて、そういうカテゴリーになってるのかをユーザーが認識できないという問題。

2. 目立つためのデザイン
「注目は金なり」ですが、デザインはユーザーのために機能すべき。

3. メッセージアプリが多すぎる。
メッセージ機能が分離されたり、新たなメッセージアプリがリリースされたりすることで仲間との連絡が煩雑になったそうです。

4. いつまでも死なないミッドセンチュリーモダン。
家具のデザインはミッドセンチュリーの製造原則を繰り返すのではなく、現代の洗練された生産技術に相応しいデザイントレンドがあるべきだそうです。
個人的には・・・当時の家具デザインのコンセプトが素晴らしいのであって、現代の生産技術とは関係ないことのようにも思えます。

5. ミレニアルズ 向けのブランディング
20〜30代向けのブランディングは同じような手法でミニマルなデザインで、どれも似たようなルックスになってる。

6. 子供向けのIoT
セキュリティとプライバシーのリスクがあるという指摘。子供向けのオモチャもハックできる。
子供向けのソーシャルメディアアプリとか、スマートスピーカーなども同様。

7. プロパガンダとしての建築
トランプ大統領の国境の壁のプロトタイプがあるらしいです。
そこまで巨大でなくても、日本、韓国、中国などでもプロパガンダと建築の結びつきが深まっている感じがします。

8. 店舗を公共スペースとして位置づけるマーケティング
アップルやナイキでは、オンラインで購入する顧客が増える一方で店舗を公共スペースのように位置づけた展開をしているそうです。
特定の企業の目的のために規制、監視、設計されている場所を公共スペースのように定義するのは問題だということのようです。・・・なるほど。

9. ジェンダーデザイン
女性向けだけが高価であったり、女性が使うのに男性向けにデザインされているモノは、性別に共通したデザインにすべきとのこと。

10. Normcore(究極の普通)ファッション
原宿ファッションのような独創性は、H&M、ZARA、UNIQLO が支配する今日では生まれ得ない。
また、ソーシャルメディアは人々を同じトレンドに結びつける傾向がある。
一方で H&M、ZARA、UNIQLO はデザインに独自性や地域性を持たせる取り組みもはじめていて成果をだしつつあるようです。

どれも、なるほどーと思える記事でした。2018年に向けてのいい視点かも。

元記事はこちら
The 10 Design Trends Of 2017 That Need To Die >>

2017年12月18日 デザイン

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撮影から後処理までiPhoneだけでやってるそうです。
撮影したのはフォトグラファーでグラフィックデザイナーでDJのRKさん。

iPhoneで撮影するのに相応しい感じ。
iPhone写真はひとつのジャンルになるのかも。

RK さんのサイト >>

元記事はこちら。さらに多くの作品が紹介されてます。
“Discover Tokyo”: Stunning Candid Street Photos Of Tokyo By RK >>

2017年12月15日 写真

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ウェブサイトとかでは似たようなものを見たことがありますが、建築や都市計画のなかでアイトラッキングが利用されるのは珍しいかも。

どうやら私たちは空間ではなく、そこにいる人を見ているらしいです。
歩きながら視点を固定できる対象(窓や壁画)を探しているそうで、空白のような場所は目に入らないらしいです。

この実験は建築や都市計画で「ウォーカビリティ(日常生活の中に歩行を取り入れやすい)」を高めるための研究だそうですが、むしろ店舗設計とかに使われそう。

Game-Changing Eye-Tracking Studies Reveal How We Actually See Architecture >>

元記事はこちら
Scientists Are Using Eye-Tracking To Discover How We See Design >>

2017年12月13日 建築

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ゆっくり読んで、やっと読み終わりました。デヴィド・ホックニーの解説はとてもおもしろかったです。
絵画について盲目的に信じていたことを(いい意味で)揺さぶってくれる本でした。
有史以来、人は図像が大好きでデジタルになっても図像と遊んでいることが納得できました。

多様なテーマに沿って古今東西の絵画をデヴィド・ホックニーとマーティン・ゲイフォードが対話形式で解説していて読み易いです。
本のタイトルは「絵画」よりも「図像」としたほうが適切な感じ。

自分のどこかにこびりついていた受験デッサン原理主義のような感覚を溶かしてくれるような感じでした。

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Amazon はこちら >>

2017年12月10日

ルーマニアでのこと。刑務所施設の環境改善を理由にして服役中の汚職官僚を釈放するという法案が提出されたそうです。これに市民が猛反発して大きな抗議デモへ発展。
そこで建築資材会社「Primus」は、法案を撤回するなら刑務所を改善するための建築資材を無償で提供するという「Prison Fix Up」というキャンペーンをSNSで発表したそうです。

騒動に便乗した売名行為と言うこともできるかもしれませんが、SNSにおけるブランディングは良いタイミングで気の利いたことを発言するだけでなく、企業のスタンスを明確な一貫性をもって提示して共感を得ることだと示している気がします。

元記事はこちら
汚職高官の免罪を許すな!地域貢献で国民を味方につけた、ルーマニア建材メーカーのCSR >>

手掛けたのは RUSU+BORTUN というクリエイティブエージェンシーのようです。
RUSU+BORTUN >>

PrisonFixUp

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写真家のAnton Rodriguez さん と編集者のJonathan Openshaw さんによる、ロンドンの 建築家、編集者、デザイナー などの机の上を撮影した 写真展。
クリエイティブな人たちの多くに共通することは、机の上にパソコンがないことのようです。

紙と鉛筆で思考を洗練させることができないようでは、クリエイティブからは程遠いということのようです。

ずっと昔に先輩から
「PCの前に座る前に充分なスケッチをして、PCでやることはただの作業だけにしろ。」
と言われたのを思い出します。まったくその通りかも。

写真展のあったギャラリーの様子 >>

元記事はこちら
The Desks Of Top Creatives Prove That Offline Workspaces Still Matter >>

フォントファミリーが「Regular」「Turbo」「Torque」という名前なのがいいです。
元のロゴは1993年に導入されたそうです。アナログでコミック的な表現からデジタルでゲーム的な表現になった感じです。とにかく若い世代と多くの接点を持ちたいというブランディングなのでしょう。
いいデザインだと思いますが、少しだけ古くてファンタジーっぽい印象。

F1のマネージングディレクターのロス・ブラウンもこのブランディングについていいこと言ってると思います。
ロス・ブラウン 「古いF1ロゴは象徴的でも記憶に残るものでもない」>>

Wieden + Kennedy London の Richard Turley さんのチームが手掛けたそうです。
W+K London | Formula 1 – Unleashed >>

一度だけ鈴鹿サーキットでF1を観戦したことがあります。走っているF1マシンの空気を震わす圧倒的な存在感は決してデジタルではなく暴力的なほどリアルで、命を懸けているドライバーがいることも含めて鮮烈でした。

元記事はこちら
FORMULA 1 UNVEILS NEW IDENTITY BY WIEDEN + KENNEDY LONDON >>
新しいロゴの展開イメージと、Wieden + Kennedy London 社内でのデザインアイデアも見られます。
なかなかおもしろいです。

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F1_type_Turbo

F1_type_Torque

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日本から電話するのはこわいのでやってませんが、おもしろそうなインタラクション。
アーティスト Marc Horowitz のサイト。作品もいいです。日本でも展示してほしいです。

美術館の音声ガイダンスのように、電話の音声を聞いて作品の理解を深めるしくみ。
概念的な作品で知られる作家で、その解説を聞くことで「なるほど!」と思えるようです。
その解説を聞くことまで含めて作品のようです。

「電話じゃなくて音声ファイルではダメなの?」という気がしますが、「電話を掛ける」という行為で作家と繋がる感覚がこの作家の活動には相応しいようです。

それにしても、音声とウェブサイトという組み合わせは、おもしろい可能性があるかも。

ウェブサイトのデザインは、そのサイトの役割のための独自のものであるべきな気がしてきます。
推奨されている仕様でトレンドに沿ったウェブサイトをもうひとつ制作して何がしたいんだ?
と突きつけられてるような感じです。

1-833-MARCIVE | Marc Horowitz Archive >>

このサイトを手掛けたHAWRAFのサイトも独自路線。
HAWRAF >>

元記事はこちら
This Artist’s Portfolio Lets You Call Him To Explain His Work >>

2017年11月28日 ウェブサイト

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Harmonograph(ハーモノグラフ)という言葉を目にしたことはあるだろうか。19世紀ヨーロッパで流行したという説があるこちらのアートワークは、2つの振動の調和を視覚化可能にする装置である。

(1)振り子を机に取り付けて描画するパターン
(2)ターンテーブルに交差型のアームを取り付けて、その先にペンを取り付けるパターン
(3)Javaで描画するパターン
(4)木製の専用キットを組み立てて描画するパターン

等々に分かれるが、2000年代の日本ではICCで《ハーモノグラフ 音の視覚化,19世紀の科学エンターテインメント》 [2006/2010]
“Harmonograph Visualization of Musical Intervals, Entertainment in the 19th Century”
という展示が開かれていた。
Javaで描画できるサイトで記憶に新しいのはHarmonograph.jsだろう。
著書ではアンソニー・アシュトン著「ハーモノグラフ: 和音が織りなす美しい図像 (アルケミスト双書) 」に詳しく書かれていて、執筆者の私も時折目を通す。

全く似ているものではSpirograph(スピログラフ)、リサジュー図形が顕著だが、
とくにスピログラフにおいては紙と鉛筆の他にも回転する鏡とレーザーでも制作できる。
日本では珍しいものであるが、海外では動画サイトでの既出率の高さ見ると分かるように珍しくないものになりつつある。

何に役に立つわけでもないツールのようにも思えるが、美しい図像は等身大の自分の生まれるずっと前からあった。「突拍子もなく生まれるもの」というのは、ただ1つの人間のアイデアを除いては考えられないような気さえする。

【参考文献・情報】
・アンソニー・アシュトン著「 ハーモノグラフ: 和音が織りなす美しい図像 (アルケミスト双書) 」

・ICCのアーカイブ《ハーモノグラフ 音の視覚化,19世紀の科学エンターテインメント》 [2006/2010]
“Harmonograph Visualization of Musical Intervals, Entertainment in the 19th Century”
(http://www.ntticc.or.jp/ja/archive/works/harmonograph-visualization-of-musical-intervals-entertainment-in-the-19th-century/)

・Harmonograph.js
(http://harmonograph.penguinlab.jp/)

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2017年11月25日 アート

すでにGoogleの親会社Alphabetや20世紀フォックスから7000万ドルを調達したそうです。
音楽ファンとミュージシャンとエンジニアが一緒になってネットでやることは、大きな変化をもたらしてくれそうです。

記事を読むかぎりでは、マーケティング・オートメーションのツールとユーザー属性情報をミュージシャンに開放することでレコード会社のやっていたマーケティング活動をミュージシャンが自ら実践できる環境を提供するみたいです。適切なコンサルティングもしてくれるようです。
これによってGoogleは、どんな音楽を聞く人がどのような属性・趣向で、どのような行動をしてるかというデータを手にするということでしょうか。

この取り組みは音楽ファンの楽しみも広げてくれそうです。
それにひきかえ、JASRACのやってることは、もう社会的損失になりつつあるかも。

くわしくはこちら >>
Alphabet他から調達した7000万ドルでUnitedMastersはレコード業界の革命を狙う

UnitedMasters >>

UnitedMasters

参考記事
ITの進化は、マーケティングにどんな変革をもたらすのか? >>

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2017年11月24日 音楽