大瀧詠一のレコードジャケットで有名な、ある時代を象徴するイラストレーション。
最終日に見ることができました。
会場には若い世代が多かったです。
最近の作品と80年代の作品がありましたが、80年代の作品は手数が省略されているようで魅力的でした。
マットな質感に昭和の濃密な力強さがある感じ。
原画をBunkamuraという場所で見れたのが良かったです。
永井博 展THE JOURNEY NEVER ENDS >>
https://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/230301nagai.html
映画『AKIRA』の背景画の原画59点の背景、レイアウト、コンセプト、イメージボードが展示されてるそうです。
次はロンドンで開催されるかもしれないそうで、いつか日本でもやってほしいです。
1988年にイメージした2019年の東京の原画です。
長い年月の膨大な仕事の積層は圧巻です。
イラストレーター/グラフィックデザイナーとして、それまで考えられていた仕事の範囲を大きく広げた人だと思ってます。大きく広げても、みんなが知ってるあのタッチで愛され続けたことは素晴らしいです。
作品ではなく注文される仕事として作り続けたのだろうという感じ。こういう仕事がしたかったと、憧れる仕事でした。
80年代のグラフィクデザインとイラストレーションが、どれほど実り豊かだったかを感じる展示でした。
グラフィックデザインのプロセスがデジタル化されて便利になりましたが、いろんなものが失われたんだということも感じました。
描線と透明フィルムとカラートーンの原画を初めて見ましたが、最終的な印刷物と近いイメージになっていて、きっと仕事はスムーズだったんだろうと思います。
旅先や日常で気軽に描くことで自分のテイストを出していくのは、うらやましいです。
とても楽しい展示でした。
イラストレーターの Tom Froese さんが、イラストやドローイングのスタイルを確立していく過程について説明してくれています。スタイルは生まれつきではなく、特別な能力でもなく、魔法の薬の効果でもなさそうです。
探して、見つけて、理解して、少しずつ育てるもののようです。
1.あなたの目標を定義する。
あなた自身のスタイルで達成したいこと、または他の人の仕事で何を賞賛するかを理解すること
2.あなたの仕事に自分自身を注ぐ。
時間をかけて、自分が好きなものやうまくいっていると思うものを見極める努力をしましょう。
3.あなたのヒーローを見つけてる。
彼らを研究し、模倣し、彼らからインスピレーションを受けましょう。
4.日常から描く。
被写体を注意深く研究する。
5.心から描く。
記憶の中から直感的に描いてみましょう。現実的ではなく、新しいことをやってみましょう。
6.真似をするのではなく、通訳になりましょう。
良い絵は対象の根本的な理解や創造的な解釈を示しています。
7.自分の気持ちを確認する。
特定の方法で描画するときに私が経験する非常に特定の自信と喜びがあります。そのモードで描いている時が一番いい仕事をしている時です。
8.ひらめきを捕らえる
最初のスケッチが最も新鮮で生き生きとしています。そこから多くを学び、最善を尽くすことができます。
9.制作時の迷いを最終的な画面に残さない
自信を持った簡潔なストロークでドローイングをトレースしてみましょう。これが、あなたの作品を即興的に見せるコツです。
10.あなたの作品を共有しましょう。
他の人があなたの作品にどのように反応するかは、あなたが描く方法に影響を与えます。
「個人的には、成功したスタイルにたどり着くのは、たまたまだと思っています。私たちは、他の人が惹かれるように見えることを、私たちが好きなこと、それが動作する何かを発見します。そして、時間をかけて有機的にそれに取り組み、それが成長し、独自のものへと進化していくのです。」
「要約すると、あなたのスタイルを開発するには、自己認識、規律、忍耐が必要です。残念ながら、これは新しい概念ではありません。」
「視覚的なものがあなたをどのように感じさせ、どのように反応し、自分の「徴」がどのように見え、他の人にどのように感じさせるか、これらはあなたのスタイルの材料であるだけでなく、あなたのスタイルでもあるのです。」
味わい深いイラストの見応えあるギャラリーです。
15世紀のものまで含まれる膨大なコレクションが高解像度で無料ダウンロードできるようです。
すでに10年以上前から公開されているようですが、知りませんでした。
今後さらに増えていくようです。
FlickrとInstagramでも公開されています。
サムネイルから完成までのプロセスが圧巻でした。
ホントに親指の爪くらいのサイズの小さなスケッチから大きなサイズの1枚に完成させるまでイメージにブレがない感じ。
インタビュー映像のなかで、映画「ブレードランナー」のために自分はクルマのデザインを依頼されたが、自分のデザインしたクルマがどのような風景のなかにあるべきかを提示するために背景を描いた、と話していました。
なるほどー。
日本での原画の展示は34年ぶりだそうです。
毎年いいイラストが揃ってます。
学生部門
書籍部門
ブックカバー部門
エディトリアル部門
があるようです。
受賞作はこちら、
V&A Illustration Awards >>
https://www.vam.ac.uk/info/va-illustration-awards
こちらではエントリー作も紹介されてるようです。
V&A Illustration Awards 2018 >>
https://www.vam.ac.uk/b/villa-2018
子供の頃に本やポスターで見て、こんなふうに絵が描けたらと思った、あのイラストです。
膨大な仕事量に圧倒されます。
新聞広告、装丁、ポスター など最終的にどのように印刷されるのかを正しく見通して、サイズ、手法、描き込みなどを的確に判断していたことがうかがえます。明確さと説得力に溢れた仕事でした。
現在の広告イラストとくらべると、服の描写、光源、陰影が的確のように思います。
また、省略されている描写も多い感じで、その省略が秀逸でした。
現代の印刷技術の進化、メディアの多様化、デジタル化など環境の違いなのでしょうが、現在の広告イラストは、ひとつの画面に描写(または情報)が多過ぎるのかも。生賴作品では省略・簡略された描写にこそイマジネーションが作用している感じがしました。
美しいです。19世紀末頃に版画や水彩で描かれたようです。
本当の意味でマルチな人で、その思想や活動もかなり先鋭的だったようです。
新たに大型本として発売されるようです。
The Art and Science of Ernst Haeckel >>
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