最初にパワポ批判で始まるところから好感が持てます(笑)

グラフィックデザインの大切なことをユーモアを交えながら、とりとめなく話してます。
「煙に巻く」といった感じの講演。

この1年くらいの日本国内グラフィックデザインの騒動や失墜を見たせいかもしれませんが、グラフィックデザインが社会に対してどういったスタンスをとるべきなのか、あらためて考えさせらました。

過去の自分の作品を紹介しながらの講演ですが、自画自賛にならないところがセンスの良さでしょう。

日本語字幕ついてます。

これもまたシンプルにフラットになりました。
MasterCard から mastercard へと変わって記号的に。

mastercard_logo

重複する円という親しまれた造形要素をシンボリックにしたのはさすが。
ここに「新しいアイデア」は必要ないことを、ちゃんと理解して実践できるのが、ブランディングのセンスでしょう。

かつては重複した箇所の横線が印刷には有用だったけどネットではむしろ邪魔になったということのようです。
デジタルに適応したロゴになったけど、どこか60年代風なのも好感。

手掛けたのはPentagram。いい仕事してる。

Pentagramのサイト >>

「don’t try to be original. just try to be good.」
いい言葉です。
胸に刻んでおきたいです。

オリジナルはミース・ファン・デル・ローエの
「I don’t want to be interesting. I want to be good.」
という言葉のようです。

アニメーションも素晴らしいですが、
グラフィックデザインの大切な事を話してるようです。
字幕ほしいです。

1916年にオリジナルがEdward Johnstonによってデザインされて、
1979年にロンドンのバンクス&マイルス社の河野英一が「New Johnston」としてリデザインして、
今回はMonotypeによってリデザインされたようです。

オリジナルの書体から100周年からなのか、書体名は「Johnston100」だそうです。
今日的な印象。カウンターが広くなってるようで、のびのびした感じ。

くわしくはこちら >>

Monotype >>

Monotype-Johnston100-Gif1

North_Co-op_logo

いいデザイン。

手掛けたのはロンドンの『North』
まったく新しいロゴの提案を準備するものの、COOPの歴史をリサーチしていく過程でこのクローバー・リーフのロゴに戻るのが相応しいということになったようです。
とても果敢な良い判断だと思います。

くわしくはこちら >> 『Co-op brings back the clover leaf』

1954年ニューヨークでミルトン・グレーザー、エドワード・ソレルらとグラフィック・デザイン集団プッシュピンスタジオを結成した伝説的デザイナー、シーモア・クワスト(現在84歳!)が新しい本の出版のためにkickstarterで出資を募っています。

新作の『At War with War』は5000年に渡る人類の戦争の歴史に対しての反戦をテーマにしたイラスト本で、70点以上の新作イラストがあるようです。

『At War with War』のkickstartedはこちら >>
いろいろ特典があるようです。

シーモア・クワストのアーカイブはこちら >>

シーモア・クワストのインタビューはこちら >>

Robert_Brownjohn

他にも007シリーズのタイトル映像なども手掛けたそうです。
ロバート・ブラウンジョンの娘によって、アーカイブサイトが公開されたそうです。

有名なブランディング会社のチャマイエフ&ガイスマーの初期にも参画していたとか。
1970年に44歳で亡くなったそうで、ヘロイン中毒だったとの噂も。

『Let It Bleed』はアルバムタイトルが『Automatic Changer』になる予定だったから、ああいうビジュアルにしたとか。なるほど。

Robert Brownjohnのアーカイブはこちら

Phil_Collins

リマスターされた6枚のアルバムジャケットを、現在の姿で再撮影してます。
おもしろいです。

くわしくはこちら

今回の撮影をしたのはこちらのフォトグラファーのようです。
http://patrickballs.com/portfolio/phil-collins/

UBER_logo_old_new

こうして新旧並べると、旧ロゴは貧弱に見えます。
新ロゴでは旧ロゴの妙なエレメントが消えて、ボールドになって、スクリーンでも印刷でも使いやすいアイデンティティになったようです。

UBER_logo_new

新ロゴの「B」「E」「R」の下半分の内側にあるラウンドが正確でないので、ロゴ全体が横に伸びてるように見えると指摘されてるようです。

たしかにそうかも。

くわしくはこちら

Graphic_Designers_Surveyed

以前に紹介したアンケート
『グラフィックデザイナーの実態調査のためのアンケート』
に寄せられた回答が集計されて、本になったそうです。
シンプルで力強いインフォグラフィック。

お気に入りのパントンカラー、年収、身につけたい技術、働き方、信条 などなど・・・おもしろそうです。
こういう取り組みはおもしろいです。日本のグラフィックデザイン業界に必要なのは、作品自慢の分厚い年鑑じゃなくて、こういうリアルな本なのかも。

元記事はこちら

こちらで購入できるようです。