40年以上にわたるクーンズの作品群を俯瞰できる巨大なサイトになっています。
作品の画像は見やすく、他の要素はミニマルになってます。
期待するような派手なVRとかはなさそうですが、作品や関連情報の量と分類はよくできている気がします。
ジェフ クーンズ ファンには良いサイトだと思います。
15年前に制作された以前のサイトが彼のビジョンに反映できていないものになっていたところに、Squarespaceがコラボの話を持ちかけたそうです。
Squarespaceはビョークやマグナムフォトなどともコラボしていて、クーンズ自身も「Squarespaceが他のアーティストと行った仕事は、どれも楽しかった。」と言ったそうです。
Squarespaceは、いい営業やってます。
このサイトは、作品だけでなく、ニュース記事や過去の展覧会資料など、彼の作品や創作過程を補足する資料を加えて、彼の創作の旅を生きた形で表現するサイトになっています。
クーンズ は新しい作品や展覧会を随時追加していくことを約束していますが、約束が守られないことは彼の作品の一部です。
「私の世界観を視覚的、感情的、知的に伝えるサイトを作ることができました。」
「新しい作品を作りながら、新しい画像を掲載し、新しい作品をリストアップし、新しい展覧会を追加し続けることができる。それが素晴らしい点で、完全に適応可能なのです。」
Squarespaceのチーフ・クリエイティブ・オフィサーのデビッド・リーは、この『適応可能なテンプレート』の重要性を説明しています。
「私たちが重視したのは、ジェフの現在進行形の作品に合わせてプラットフォームが成長し、進化できるようにすることでした。」
Squarespaceは、このサイトに適用されている「Reflect」と呼ばれるテンプレートをすべての顧客に提供するそうです。
商売上手です。
クーンズによれば、このサイトは静的なデジタル・ショーケース以上のものだそうです。
このサイトは、彼の作品とクリエイティブな旅を、その展開とともに共有し続けるための『方法』なのだそうです。
「作品は、私のキャリア全体にわたって取り組んできたアイデアを表しています。イメージとデザインの力を使って、人々がアートの中に込められたアイデア、感情、感覚とどのようにつながることができるかを強調したかったのです。」
ウェブサイトを『方法』と捉える考え方は久しぶりに聞いた気がします。
ここで語られているのは「ウェブサイト」というものがもともと持ち合わせている機能であり、実在する個人やブランドや組織がウェブサイトを設ける意図です。
コンバージョンのためのランディングページとは異なるコンセプトです。
Jeff Koons just uploaded his entire catalog of art to the internet for the first time >>
長くウェブデザインに携わり、クリエイティブ・ディレクターでデザイン・システムのコンサルタント会社の経営者でもあるダン・モールさんのブログです。
ウェブデザインを取り巻く環境が変わってきたことについての記事です。共感できるものがあります。
以下はいくつか抜粋です。
「最近の数年間は、ウェブサイト制作に費やす時間はかなり減っている。ウェブサイトを制作するチームを管理するようになり、私自身の手仕事が減ったという意味だけではない。それもありますが、概してプロジェクト自体が小さくなっています。」
「デジタルデザインは常に刹那的だ。新し物好きの私は、そこに惹かれた(そして今も惹かれている)。しかし、誰かが0.5秒でスクロールして通り過ぎるようなアニメーションに6週間も費やすのは、何か違う気がする。」
「最初の頃は、ウェブデザインのミシュラン星付きシェフになろうと思っていた。・・・いくつかの食事はファーストフードであった。しかし、ほとんどの食事はシンプルでおいしい家庭料理だった。新聞の批評を書くようなものではないが、ほとんどのゲストは満腹で幸せだった。」
「ミシュランの星を獲得したウェブデザイナーの市場はあるのだろうか?私が間違っていることを願うが、市場は縮小していると思う。」
記事の最後は「楽しみのため、そして芸術のため。」と締め括られています。
たしかに、ウェブデザインは過渡期を迎えていると思います。これは市場が縮小しているのではなく、求められることが変わってきている気がします。
ウェブサイトが訴求や拡散の役割を担うことは少なくなったと思います。SNSがその役割を担ってきましたが、期待外れだったり、弊害もありました。
これからのウェブサイトは、ブランド、製品、サービスを中心にした、小さくて信頼の置けるコミュニティを形成する役割を担うのかもしれません。
ドラマは見てないですが、作り込み激しいサイトです。
日本語がないのが残念。
質感豊かで、情報量も盛りだくさんのようで、インタラクションも心地いいです。
よくわからないですが、動画をマスクにして使ってるのかな。
凝ったインタラクションのリッチなコンテンツ。勉強になります。
フォントはちょっとクドすぎる感じもします。
こういうサイトは前時代的かもですが、スクリーンで過ごす時間が長くなったユーザーに対して、没入感とか差別化とかを実現するヒントになるかも。
デザインテンプレートの画一的なUIから脱却したサイトがあってもいい気もします。
むしろ、デザインテンプレートを使ってるサイトは信頼性が低いとされそう。
Discover the best websites of 2020! >>
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コロナ禍の2021年トレンド予測「2021年は21世紀を再定義します。」『Fjord Trends 2021』
CIAのサイトがリニューアルされたようです。読み物コンテンツはちょっと面白そうですが、サイト構成が普通の会社の企業紹介と社員募集のサイトのようで、逆に怖いです。
ジーナ・ハスペル長官(CIA初の女性長官)になってから、組織の人種性別の多様化を図るべく、若者を採用するためにSNSの活用を進めてきたそうです。
サイトにも若者向けのビジュアル要素やインタラクションをちゃんと盛り込んでます。
ただし、トレンディで安っぽく見えるので、テックブランドやデザイン会社またはレコードレーベルのようだと批判されていて、クラブのチラシとまで言われてるようです。
とくに「ブランド・モチーフ」(これがなんなのかわかりません)として描かれているマークは、ピーター・サヴィルによるジョイ ディビジョンのジャケットと比較されたりしてるようです。
このブランドモチーフはhtmlにSVG要素で描いてあるようです。
デザインは批判されていても、CIAの最新の採用活動は成功してるそうです。
デザインの善し悪しを判断するのは難しいことです。
CIA rebrand looks to diversify its agents, though critics say it’s a trendy step too far
オランダのデザイン会社クレバー・フランケがスイスの銀行のために作ったビジュアル・プラットフォームです。
『グローバランス・ワールド』というこのビジュアル・プラットフォームは、あなたの投資が世界にどのように良い影響を与えるかを可視化してくれます。
日経平均など市場全体の指数からマイクロソフトのような個々の企業まで、データの可視化を通じて、その投資の影響を確認することができます。
あなたの投資を、気候、メガトレンド、フットプリント、リターンの4つの視点から見ることができます。
あなたの選択した投資先は、パリ協定で定められた気温上昇を2℃未満に抑制する計画に沿っているか。また、大きなトレンドとどのように一致してるか。
さらに、各企業ごとの小石のような形は、その企業を労働市場や多様性など9つの軸で可視化していて、各企業を直感的に比較できます。
クレバー・フランケの共同設立者でありマネージング・ディレクターであるトーマス・クレバーは、投資家に投資の影響に関するマクロレベルの詳細を提供することで、投資家の注意をより意識的な投資に移すことができると主張しています。
このインフォグラフィックも、世界に良い影響を与えることができそうです。
素晴らしいインフォグラフィックです。
httpsThis website gorgeously illustrates whether your investments are ruining the planet >>
大統領選でバイデン陣営が制作したキャンペーンサイトです。トランプ政権のコロナ政策の失敗を指摘しています。
「コロナを封じ込めて経済活動を再開するためのトランプ政権のプランは存在しません。」
というメッセージ。
うまいです。
イラスト、チャートを作成してインフォグラフィックをつくることには時間が掛かります。
現在進行中の歴史的なイベントをリアルタイムで報道することに、インフォグラフィックは向いていないかもしれません。
そこで、サウスチャイナ・モーニング・ポストのチームは、90日ごとに区切って何が起こったかを報道する方針を取ったようです。
これは素晴らしい判断だと思います。
その結果、コンテンツは 映像、データ、タイムライン、インフォグラフィック を豊かに活用して、時系列の連続性を失わずに起こっていることを俯瞰して理解できるようになっているようです。
速報を垂れ流す報道では、政治的で歴史的な出来事を正しく伝えることはできないようです。
何が起こったのかを誰もがいつでも検証できるように、コンテンツが残り続けることを願います。
Hong Kong protests:The full story in infographics| South China Morning Post >>
Key events from Hong Kong’s anti-government protests | South China Morning Post >>
元記事はこちら >>
The ‘South China Morning Post’ reimagined visual storytelling to cover the Hong Kong protests >>
10数える間に世界中で22人が感染しています。1分後にはその数は300人以上に膨れ上がっています。
データエクスペリエンスデザイナーのJan Willem Tulp さんが開発したそうです。
「特にいくつかの国では、ウイルスがどれだけ急速に広がっているかを人々にもっと知ってもらいたいと思っています。だから、もう少し目に見える形にすることで、人々に緊急性と責任感を持ってもらいたいと思っています」
「absolute」と「per 1000000」で国別の単純な感染者数と各国の1000000人当たりの感染者数で表示切り替えできるのは正しい気がします。
元記事はこちら
Just how fast does COVID-19 spread? This visualization will shock you >>
情報とデザインとインタラクションで力強いストーリーテリングになっています。ホントにうまいです。
冒頭からの縦スクロールに連動して表示される動画で、何が起こったかを詳細にわかりやすく伝えてます。
そのあとに事故の背景になった腐敗や現状を紹介する記事が続いてます。
親しみやすい技術でweb表現としてもよく考えられていて、コンテンツとして素晴らしいです。さすが New York Times という感じです。
How a Massive Bomb Came Together in Beirut’s Port – The New York Times >>
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