「髙田賢三 夢をかける」展

「髙田賢三 夢をかける」展

「髙田賢三 夢をかける」展

「髙田賢三 夢をかける」展

KENZOについて詳しく知らないまま見に行きました。
繰り返される花柄は生々しくて70年代の少女漫画のような印象でした。
野暮ったさと洗練が高度に同居している感じでした。
四谷シモンのマネキンも見どころだと思います。

間違ってるかもしれませんが「フォークロア」というコンセプトは当時の時代を射抜いたような気がしました。
ブランディングとしての成功も素晴らしいです。

展示のライティングはもう少し演出があってもいいかも

スクリーンタイムは創造性を助けるのか、妨げるのか?

集中力を阻害するスマホやネットは創造性にとって害悪なのか? というテーマについて3人のアーティストの意見をもとにした記事です。

創造性と習慣についてのおもしろい記事です。
現代の環境で創造性を維持するための自覚的な対処方法のようにも思います。
気が散ることを肯定的に捉えることも新鮮でした。

以下は抜粋です。

「特に興奮していないことに取り組んでいるときは、気が散りやすく、スマホをスクロールして時間を浪費することもある。でも、いい気分で取り組んでいて、フロー状態にあるときは、それほど携帯に手を伸ばしたりしないんです。」

「ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、アシャンテ・キンドルは、携帯電話が時間を飲み込むこともあるが、より集中した創作活動の合間に、建設的な白昼夢、あるいは彼女が「メンタル・リセット」と呼ぶものをもたらしてくれることを認識している。」

「オンライン・ピンボードの黎明期の頃はアルゴリズムがそれほど進んでいなかったから、もう少し面白かった。今はとても効率的で、得られるものが少し同質的に感じることもある。」

「ある意味、気が散ることはクリエイティブなプロセスの一部ではあるが、インスピレーションを見つけることと、絶え間ない不要なノイズを除去することの境界線を確立することが難しくなることもある。」

「インターネットは、不安で、熱狂的で、不穏な場所かもしれない。ネット上での共有は創造的な表現であり、探求し楽しむ遊びのようなものであって、強制されるものではない。」

「テクノロジーを放棄することは、個人的にも、仕事上でも、クリエイティブな目的でも、まったく現実的なことではありません。だからこそ、情報との関わり方を意図的に考え、自分自身の境界線を確立することで、テクノロジーが提供するツールをうまく使いこなすことができるようになった。集中して創造的な仕事をする期間と、デジタルのピンボードをスクロールしたり物語を読んだりして集中しない ”活動的な”休息に身を傾けることは、どちらも重要だ。オフラインで”集中しない”時間を過ごす方法を書き留め、自分の弱点を記録し、必要なアプリをダウンロードし、新しいルーチンを確立して計画を立てることができる。人生のあらゆる側面と同じように「中道」を見つけることが大切です。しかし、それにはまず意図性が必要です。」

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2024年9月8日 アイデア

Crucible(クルーシブル)は、バーやレストランのコンサルティングや、ドリンクやフレーバーの開発を手掛けるユニークな会社です。
Madalena Studio はクルーシブルのブランドアイデンティティとして、シャーレの上で培養されるバクテリアを利用しました。

その手法はCrucibleを的確に表現していて、ユニークで美しいです。

Crucible >>

Madalena Studio >>

Robert McCall, 'The Prologue and the Promise', EPCOT, Florida

広告会社「AMV BBDO」の最高戦略責任者のマーティン・ウェイゲルさんのブログ記事です。
1940年のゼネラルモータースのフューチャーラマのような楽天的な未来像から始まって、現在まで続く未来像についての考察です。
数多くの引用や統計を駆使した長大なブログ記事ですが、とてもおもしろいです。
最後の方には、未来を想像するイマジネーションの重要性についての考察があります。

いくつか抜粋です。

「億万長者が火星での生命活動を計画。科学者は地球のテラフォーミングを考える。技術者たちはシンギュラリティに思いを馳せる。私たちが抱く未来像は、ポスト・ヒューマンであり、ポスト・ネイチャーである。悲観的でもあり楽観的でもあり、運命的でもあり空想的でもある。明らかに未来的ではあるが、そのような未来像は生存主義的な戦略であり、推定的な予測である。それらは、昨日までの邪悪な問題に対する今日の思弁的な解決策を装った未来なのだ。・・・・・未来に何かが起こったのだろうか?」

「若者たちは100年ぶりに親より貧しい世代になろうとしている。」

「個人的なレベルでも組織的なレベルでも、未来に対する恐怖心はリスクに対する嫌悪感を高め、新しいことに挑戦する意欲を減退させ、計画を立てる視野を狭め、短期的な生存の必要性を過度に優先させ、未来への投資を少なくし、新たな問題や予期せぬ問題に対処するための資源を減らし、無謀な自傷行為に過ぎないことが判明するような選択を促す。」

「未来が目的地であるという話の問題点は、単にそれが全くのでたらめであるということだけでなく、私たちから主体性や選択肢を奪ってしまうということだ。自分たちの考える未来が必然的なものであることを伝えようとする人は、あなたに賢くなることを望んでいない。」

「私たちは、明日のハードウェアとテクノロジーの創造者たちが、実際に現実の人間を見ていて、彼らの生きた現実に関心を寄せていると確信させることができるようなイメージを、もっと必要としているのだ。」

「伝統的な意味での広告は、その役割を果たすことができるし、果たすべきである。しかし、それはあまりに修辞的で、説得力のある真実味の帯域が(もし存在するとしても)狭すぎるし、そのアジェンダは(当然のことながら)制約が多すぎて、より広い社会的意味合いや二次的結果を探求することができない。・・・ポピュラーカルチャーの革新性をもっと直接的に、皮肉でなく賞賛することを求めるべきだ。」

「未来が想像力を必要とするのは、それが未来と関わる唯一の方法だからだ。なぜなら、過去は分析によって理解することができるが(そして繰り返し、適応させ、反復することができる)、未来は分析することができないからである。 未来は、想像力によってのみ関わることができる。想像力とは、確率や可能性を超えて、存在しないものを見るために推測する精神的プロセスである。・・・私たちは今、「経験主義とデータ収集への新たな愛に溺れ」、想像力を否定し、疎外する文化に身を置いている。」

「想像力の公正な使用は、単なる概念的なものではない。それは実行されなければならない。この実行がなければ、再想定はフィクションや未来の領域に追いやられてしまう。想像力の公正な使用は、適用可能であり(適用されなければならないという意味で)、正義と平等のために、後ではなく、今現在の現実に用いられる。・・・それは意思決定の木や道徳的な推論ではなく、善悪の区別がつかないふりをすることでもない。このように、想像力の公正な使用は、積極的な関与を必要とするため、イデオロギー的なスタンスではなく、ツールである。」

「解決策としての過去は有効な選択肢ではない。新しいツールセットが必要なのだ。明日の問題を解決するために、過去に期待することはできない。」

「問題や機会が常に変化するコンテクストによって左右され、複雑な問題が他の複雑な問題によって左右され、機会が他の機会によって左右される、根本的に偶発的な世界において、私たちは想像力を必要としている。」

Dare we imagine a better future? >>

詩を読むレイ・ブラッドベリ泣ける(動画):Ray Bradbury reads his poem ”If Only We Had Taller Been” >>

2024年8月24日 アイデア

高橋龍太郎コレクション_会田誠

高橋龍太郎コレクション_大岩オスカール

高橋龍太郎コレクション_小沢剛

高橋龍太郎コレクション_やなぎみわ

高橋龍太郎コレクション_加藤美佳

圧倒的でした。
1990年代から現在までの日本現代美術の個人コレクション。

展覧会のタイトルにあるようにコレクターの「私観」として紹介されていますが、
個人的な記憶と重なってレコードのベスト盤やコンピレーションアルバムのようでした。
90年代の作品は当時の匂いが蘇るような感覚があって懐かしかったです。

展示の各章ごとのコレクターの「私観」が語られる解説がよかったです。
高度成長期、バブル崩壊、低成長、震災、などの時代背景の中で、日本のアートが何を描き出そうとしたのかが少し判った気がしました。

日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション >>

2024年8月18日 アート

パート1があったことも知りませんでしたが良い広告です。おもしろいです。
この広告制作のクライアントは、teamwork.comということになりますが、CMに登場するデイヴがそうであるようにteamwork.comはいいサービスな感じがします。

パート2では、teamwork.comの導入によってクライアントは刑務所のような場所に閉じ込められているかのような始まり方です。
「あなたはクライアントになりました。あなたの返信が遅れ、不可解になり、ベンダーが利益を得られないほど混乱しますように・・・・変更があります・・・変更があります。」というセリフがいいです。
「クライアンティ」という言葉は知りませんでしたが、いい言葉だと思います。

このCMの制作はきっと楽しかったはずです。

手掛けた会社はこちら
Umault

センスとストーリーテリングがクリエイティブに不可欠なスキルになる

スーパーボウルのCMも手掛けたSquarespaceのCCOのDavid Leeさんのインタビューです。
AIツールで制作される時代の「クリエイティビティ」について話してます。
「クリエイティビティは、未来に残された唯一の仕事かもしれない」と話しています。
Squarespaceではスタートアップ向けの無料のウェブサイトテンプレートも提供しています。

よく言われている話ですが・・・
「AIはアイデアの代用品ではない」という前提で、AIの特性を理解して有効利用して、人間らしい仕事をしようというメッセージになっています。

以下はいくつか抜粋です。

「ある日目が覚めたとき、自分が同じ作業の繰り返しをしていることに気づいたら、私はとても心配になるだろう。データ分析や研究ベースのものはすべて、機械がよりうまくやるようになるだろう」

「私たちを私たちたらしめているもの、つまり、私たちの創造性、独創的なアイデアを思いつく能力、ストーリーを語る能力を受け入れることだ。そうすれば、AIは人類にとって次の黄金時代をもたらすことができる」

「今のところ、AIツールはクリエイティブなプロセスの両端、つまりアイデア出しの段階と最終的なプロダクションの段階ではあまり役に立ちません。・・・空白のテキストフィールドがあり、何でも作れるからといって、良いものができるわけではありません。より良いアウトプットをするためには、より多くのインプットが必要なのです」

「自分の世界から飛び出さなければならない。すべてのソーシャル・プラットフォームは、あなたを自分たちの壁に囲まれた庭に閉じ込め、あなたが最後に見た投稿よりも1.5秒長く見るコンテンツを提供しようとしている。同じようなものの海に簡単に入り込んでしまうのです」

「AIが生成するコンテンツよりも人間の職人技や創造性が評価される未来を予測している。私は、これらのAIツールはすべて大衆のためのものになると考えています。未来の人々は、手作りの工芸品や創造性にプレミアムを支払うでしょう。自分の手でモノを作れる人が作った物こそがこれからの新しい贅沢品になるのです」

「より安価で大量生産された製品が市場に氾濫する中、高級ファッションブランドは、製品の製造に関わる技術や、それを所有することで得られる文化的価値の両方を軸としたストーリーテリングに目を向けてきた」

「あらゆるデザイナーやクリエーターは、自分の作品の背景にあるストーリーをもっと上手に語る必要があるのだろう」

実際のクリエイティブの仕事で、自分の世界から飛び出すことも、新たな能力が肯定されて、発揮されて、成果をもたらすことも、とてもとても難しいことだと思います。
デザイナーやクリエイターが生き残りを賭けた戦いがあり、多くの敗北や犠牲がありそうなことも書かれています。

POV: In a “sea of sameness”, taste and storytelling will become vital creative skills >>

squarespace >>

2024年8月3日 アイデア

Jean-Michel_Folon

日本で30年ぶりの回顧展だそうです。
グラフィカルな描線と豊かな水彩がいいです。

何十年も昔にフォロンに制作依頼した原画を手に取る機会がありました。
最終的な印刷の仕上がりは申し分なかったのですが、原画には及ばないことがわかって、いい勉強になりました。

本当だったのかどうかわかりませんが・・・
船で地中海をクルーズしながら暮らしていて、アトリエも船の中で、ネットがない当時は連絡方法もなく、2週間に一度の寄港したときだけ、マネージャーを通して仕事の打ち合わせができると聞きました。
まったく別世界の話ではありますが、理想的なワークスタイルな気がして、憧れたのを覚えています。

空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン >>

LogoLoungeによる2024年のロゴのトレンドレポート

現在のロゴデザインを取り巻く状況をうまく説明してくれています。
ブランド認知の変化に伴って、デザイナーが受け入れて、順応する必要があり、さらには、利用できることがあるかもしれません。

ロゴのトレンドとして下記のトピックを紹介しています。
・フラットボックス
・コーナーチョップ
・楕円
・ピクセルドロップ
・ベルボトム
・リキッドブリッジ
・ミックススティックス
・スマイリー
・ステッカー
・中心点
・ポインタ
・バランスアクト
・パッセージ
・レーダースキャン
・ノヴァスター
これらについて具体的な造形要素を例にして、ブランドのストーリーをどのように伝えているのかを紹介しています。

以下はいくつか引用です。

「デザイナーが方向性を探しているのは、伝統的なロゴの概念が近年劇的に変化したためです。かつては視覚的なブランドの中心的存在だったロゴが、今ではグラフィック ファミリーの他の要素に後れを取ることも珍しくありません。たとえば、近年ではロゴよりもワードマークのほうが独創的な視覚的実験が多く見られるようになりました。企業によっては、自社のアイデンティティを定義するために別のマークを持つことに価値を感じていないところもあります。名前が読めるのに、なぜロゴが必要なのでしょうか。」

「しばしば、 ロゴ自体は、パターン、テクスチャ、アニメーション、色など、ロゴを取り巻くコンテキストに比べると二次的なものです。背景のノイズの方が、マーク自体よりも識別しやすくなります。関連するグラフィックが、ユーザーがブランドをより早く識別するのに役立つことは理解していますが、同時に、それは私たちが受け入れなければならない現実でもあります。結局のところ、私たちの目的はクライアントの目的であり、共鳴と忠誠心を獲得するために代替の視覚的要素が重要であれば、それはそれで構いません。」

「多くのブランドが主にオンラインで展開しているため、今では多くのロゴが完全に RGB になっています。これらの要素がポスターや T シャツに印刷されることはありません。デザイナーはテクノロジーを極限まで押し進めており、それがうまく機能するのは、それが消費者の認識と期待になっているからです。」

「変化を先導するデザイナーは、パレードの楽団リーダーのようなものです。デザイナーはほんの数歩先を行くだけで十分です。デザイナーがあまり前に出すぎると楽団から見えなくなり、どこへ行けばよいか分からなくなってしまうからです。・・・すでに存在するものの重力を受け入れて、その周りを回ってください。」

「トレンドは一時的な流行ではなく、時間の経過とともに進化し、変化する軌跡です。これらのアイデアを使用して、デザイン感覚を広げながら、独自のデザインを次のレベルに押し上げ、軌跡を次の反復へと進めてください。」

読み物とし面白いですし、ロゴデザインをする前に読んでおきたい記事です。

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village-under-snow_h-seyin-karahan-700x466

抽象、動物、自然、人物、スポーツ、都市、ウェディング、シリーズ、ビデオ といったように細かく部門分けされています。

美しく「映える」だけの写真でなく、ジャーナリズムとしての視点もあって、見応えあります。
風景写真ではなく抽象絵画に見えるくらいの視点。

アワード受賞作品は、2024年9月28日に開催されるシエナ賞授賞式にて発表されます。

2024 DRONE PHOTO AWARDS NOMINEES >>

2024年7月13日 写真