建築の詳しいことがわからないですが、とても興味深い活動でした。
Web3が理想として掲げていることと通じるものがあるような気がしました。
「建築の計画/設計/施工/使用を同じ地平でとらえ直し、そのすべての過程に取り組むことにあります。⼿に届く範囲にある材料や人⼿、知己や地縁までも資源としてその⼒を総動員することで、すべての人が⾃ら使う建築の創造に能動的に関わる可能性をテーマにしています。・・・現実に柔軟に対応しながら継続的に関わり続けていくことで、そこにふさわしい場所が徐々に⽴ち上っていきます。それら彼らが「⼩さな⾃治空間」と呼ぶものを⽣み出す⼒学(POLITICS OF LIVING)こそが、現状を突破し社会を変革する鍵だとしています。」
その場所、暮らす人、変化することに柔軟に対応しながら、そこにしかあり得ないデザイン。
コミュニティを形成していくデザイン。
そういう建築の試行錯誤が見えておもしろかったです。
建築はスタティックなデザインであり、ダイナミックなデザインはグラフィックやウェブのような分野のデザインとされていたように思います。
建築とか社会制度のような「変わらないもの」「変えないもの」と思われていたデザインが、「個人」を起点にした流動敵なデザインを取り入れるようになる気もしました。
これがいつかフランス革命の人権宣言のような歴史的なドキュメントになるのかも。
スーパーインテリジェンスは、これまでのどのテクノロジーも超える能力を持つと考えられています。
これには、原子力のIAEAのような規制や基準が必要になるとのことです。
ただし、スーパーインテリジェンスほどの重大な能力に至らないAIモデルの開発には、規制や基準を適用しないことも重要であるとも言っています。
これはスーパーインテリジェンスへの注目が薄れないようにするためだそうです。
「スーパーインテリジェンスの創造を止めることは危険であり、困難であると私たちは考えています。利点が非常に大きく、それを構築するコストは年々減少し、それを構築する主体の数は急速に増加しています。それは本質的に私たちが進んでいる技術的な道の一部であり、それを阻止するには世界的な監視体制のようなものが必要になるでしょう。それさえも動作する保証はありません。したがって、スーパーインテリジェンスを正しく理解する必要があります。」
ガバナンスの導入には公的機関が必要で、限界とデフォルトを民主的に決定すべきとしています。
その通りだと思います。
すごくSF的な話のようでもあるし、テクノロジーと人の関係のよくある話のようにも聞こえます。
すばらしい展示でした。
本質的な造形から巨大なプロジェクトに結実していくまでの一貫性を見ることができます。
美しさに一貫性があるデザインは説得力があって美しいです。
偶然の形やオーガニックな形を基本にしても現代的で洗練されてます。
ガーデニングがコンセプトに入ってくるところが英国らしくていいです。
建築のプロジェクトでエレベーターの操作盤のデザインにとても執着している感じがしましたが、
あの操作盤が人と建築を繋ぐデザインの見せ場になるということなのでしょうか?
すでに終了しましたが・・・
『世界各都市でアイコニックなデジタルアートコレクションをキュレーションし、デジタルアートを実際にミント(発行)する体験で、NFTの可能性を拡大する・・・』というイベントでした。
主催のBright MomentsはDAOとして組織されていて、これからも世界各地で同様のイベントが続いていくようです。
会場は外国語が飛び交うパーティー感いっぱいの、お金持ちっぽい雰囲気。
代官山の旧朝倉家住宅と渋谷のデジタルガレージの2カ所の展示を見ましたが、NFTアートを展示する筐体がちゃんとしたものになっているのがよかったです。これがダサいとNFT全体がダサく見えます。
ただ、もう少し静かに見たかったのと、コードも見てみたかったです。
個人的にはNFTを「展示する」ということに「?」な感じもあったのですが、イベントとして盛り上がってる感じでした。90年代中頃のウェブやデジタルアート界隈の空気に似てる気がして懐かしかったです。このパーティーが終わったところからWeb3の何かが始まるような気もしました。
スタジオ代表のパトリック・シューマッハがインタビューに答えて明らかにしたそうです。
より多くのアイデアのスケッチを得るために利用していて、クライアントに見せることもあるようです。
それらのイメージから3Dモデルの段階に進めるのは10%から15%程度。
プロンプトには「Zaha Hadid museum aerial view Dongdaemun Design Plaza, high quality」「Zaha Hadid eye level view, high quality」などのワードがあり、エゴサのような使い方です。
ザハ・ハディド・アーキテクツ の特徴である流体的で力強いスタイルが明確に反映されてます。
「私は、そのすべてを私たちの作品として受け入れています。この中から出てくるものは、検証、選択、推敲されて、すべて私が作者であると主張しています。だから、この可能性にとても力を感じています。」
・・・だそうです。有名人でないとできないDALL-Eの使い方。
ザハ・ハディド・アーキテクツ は社内にAI研究グループを立ち上げたそうです。
パトリック・シューマッハは、熱心な自由市場推進派で反規制の考え方を持っている人だそうです。
インタビューの中で、スティーブ・ウォズニアックやイーロン・マスクが署名したAIシステムの開発をモラトリアムしようという公開書簡を厳しく批判しているそうです。
おおらかで、楽観的で、リスクを恐れないタイプの人のようです。
「私はAI研究のモラトリアムを望んでいません。・・・政治的こと、あるいはただの不安感から、物事を妨害したり、止めたりすることは、大惨事になると思う。」
「中央集権的な政治的統制を課そうとする勢力がすでに見えている。・・・私は、議会や議員など、この問題に対処するために過大な負担を強いるような人たちが入ってきて、そのような流れを作ろうとすることを望んでいませんし、それは私が信じていることではありません。」
「AIを取り巻く深刻な問題は重い規制では解決できません。」
なので、オープンで自由で活気に満ち、楽観的にこれらの問題を解決すべきとのことです。
創造性にAIをどのように利用するのかという避けて通れない課題について、ひとつの考え方を示している気がします。デザイナーは、この課題にどのような考え方でどのようなスタンスを取るのかを、各自で明示する必要があるかも。
ZHA developing ”most” projects using AI-generated images says Patrik Schumacher >>
Doveが一貫して取り組んでるテーマです。
ソーシャルメディアによって精神的な悪影響を受けた十代の若者の実話を描いているそうです。
ソーシャルメディアは十代の5人に3人のメンタルヘルスに害を及ぼしているそうです。
ソーシャルメディアの有害な美容コンテンツから十代の精神衛生と自尊心を守るために、今回はソーシャルメディアを規制する法律への署名を求めています。
提案された法案では、十代がアルゴリズムによるレコメンドをオプトアウトできるように求めているそうです。
さらに、自傷行為、自殺、摂食障害、などに結びつくコンテンツの責任をプラットフォー側に負わせることを求めています。
こんな映像が撮ってあったこともすごいです。
Dove Pushes To Protect Teens’ Mental Health Online In New Film >>
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とても相応しいアイデンティティ。
Cohere は企業向けに言語AI開発支援をする会社。
「言語AI(自然言語処理、NLPとして知られる)を最先端の実験技術の領域から、今日のビジネスニーズにもたらすことができるビジュアル・アイデンティティ。」という課題に、「新しい自然」というコンセプトで、ボロノイ図を利用してアイデンティティを確立しています。
使いやすそうなCohereの書体はヘッドライン版、アウトライン版、テキスト版、モノラル版があって、ヘッドライン版は、ボロノイ図の分裂線が入ったフォルムになってます。
ワードマークもCohereの書体を使って作られて、細胞分裂のようイメージになってます。
カラーパレットは、自然を感じさせるナチュラルな色調と、コンピューティングにつながる合成色調。
コンセプトが明確でありながら柔軟なアイデンティティ。こういうことができるのがいい。
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議員の活動で動きつづけるドイツの自由民主党議員の新しいアイデンティティ『The Moving Parliament』>>
これからアート作品はこういう形態になっていくんでしょうか。
コレクターがウェブのダッシュボードで画角や色を指定して作成できる generative art のようです。プリントされてキャンバス張りして、ダミアンハースト本人のサインが入って購入できるようです。
ハーストの代表作の「Spin Paintings」の generative なバリエーションとなってます。
こういう超有名アーティストがやると、すごく儲かりそうな感じです。
fx(hash) でもこういう仕組みが登場しましたが、おもしろいことが起きてるのか大衆迎合なのか、まだよくわからないです。
描き方こそが作品であり、描いた結果を複製する制作過程はジェネラティブにカスタマイズされるべきということなんでしょうか。
デザインの分野にも急速に波及しそうな気がしてきました。
The Beautiful Paintings | Damien Hirst >>
https://heni.com/spins
凝りに凝った展示機器によるシンプルなインスタレーション。
フィールドレコーディングの音も良かったです。
19世紀の時代の世界観とインターネット後の世界観が静謐に詩的に展示されていて、とても美しかったです。
少しだけ懐古的に感じがありました。
その一方で、この半年くらいのインターネットで起こってることの激しさがわかる気がしました。
デンマークのbe my eyes社は、GPT-4の画像認識能力を利用して「バーチャル・ボランティア」という、送られてきた画像に関する質問に答えるアプリだそうです。
これまでにも同様のアプリはあったようですが、
「ミスが多かったり、会話ができなかったりと、市販のツールでは、私たちのコミュニティが抱える多くのニーズを解決することはできませんでした。」とのことです。
新しい機能は人間のボランティアと同レベルの文脈と理解を提供できるそうで、視覚障害者のユーザーから好評のようです。
be my eyesではこれまで、人間のボランティアのみでユーザーをサポートしていました。
ユーザーが期待するような答えを得られなかったり、人間の対応の方が望ましい場合には、ボランティアに依頼することもできるそうです。
与えられた新しいオモチャで遊んでいるだけでなく、役に立てるニーズを見つけた方が良さそうです。
New GPT-4 app can be ‘life-changing’ for visually-impaired people, say users >>
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