27年ぶりの大型個展だそうです。
「スプリンクラー」を見れたのが良かったです。
「ウォーター近郊の大きな木々またはポスト写真時代の戸外制作」は圧巻でした。
巨大なのに軽妙な印象でした。
どの作品も彼自身の手によって描かれていて、その魅力が彼の筆致によるものであることに、あらためて驚かされます。
60年以上の夥しい点数の作品がそうやって描かれてきたこと、それがデジタル上でも続いていくことは、すごいことだと思います。
いつかNFTとかもやってほしいです。
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『二人のカラリストの出会い An Encounter of Two Colorists デイヴィッド・ホックニー|福田平八郎』
世界屈指のブランドコンサルティング会社 Wolff Olins の共同創設者マイケル・ウルフの自叙伝がKICKSTARTERで出資を募ってます。
こういう本を日本語で出版してほしいです。
マイケル・ウルフは古くはビートルズのアップル・レコードの林檎のシンボルで有名です。
60年代のスウィンギング・ロンドンの時代からの創造性とアイデアとビジネスのストーリーのようです。
クリエイティブ精神とエゴなど、デザイナーが直面する内的な課題についても、長い経験に裏付けられたアドバイスがあるようです。
以下はリンク先の記事から抜粋です。
「スウィンギング ’60sは、1950年代の戦後の後の創造性の爆発でした。物がデザインされたものであること、あるいはデザイナーが存在することさえ知っている人はほとんどいませんでした。 それは、創造性によって推進される全く新しい産業を形成する激しい時期でした。」
「現在、デザインは多額の予算がかかる大事業であり、それが安全策につながります。そしてデジタルは、その素晴らしさにもかかわらず、ある種の当たり障りのないものを押し付けています。」
「創造性が収益性に従属するようになるのは悲しいことです。しかし、私たちがやっていることの要点は、他の人たちと協力し、自分自身を超えて自分自身を伸ばすために自分自身を押し上げることです。自分の限界を超えるのは腹立たしいので、今ではそれを行う人はほとんどいないと思いますが、 それまで存在していなかったものが突然開けるので、素晴らしい気分です。」
「状況は常に変化しています。さまざまなクライアント、さまざまな戦略、さまざまな商取引分野、さまざまな関係者です。しかし、すべての新しい経験から影響を受けて常に進化しているため、状況も異なります。」
「私は昨日の私と同じ人間ですらない。私たちは皆、常に変化しており、その変化を受け入れること、つまり自分が知っていることに固執しないこと、知的かつ創造的に機敏になるのに役立ちます。」
「(共同創設者のウォーリー・オーリンズについて)私たちは信じられないほど補完し合うようになりました。潜在的なクライアントに会いに行き、それぞれの異なる目を通して見たとき、それは非常にうまくいきました。しかし、徐々に私たちの違いが私たちを引き離しました。ウォーリーとパートナーは Wolff Olins を売却して利益を享受したいと考えていましたが、一方で 私にとってそれは天職であり、それが私たちの間に緊張を生み出しました。」
「他人の創造性を尊重することを学ぶことは、Wolff Olinsの構築において非常に重要なガイドとなりました。文化を発展させ、育てる際、私は自分の創造的なエゴを置いて他の人々が輝けるようにする必要がありました。私にとって重要なのは、他人に特別な点を認識することで、自分の見たいものを見るのではなく、他人の創造性のルーツを尊重し、それが私たち全員が共同で行うことをどのように向上させるかを見ることでした。」
「アイデアを発展させる際、私たちは他のすべてを排除するお気に入りのアイデアに着地することがあります。しかし、そのような貴重なアイデアでも一時的に一旦置いて、さまざまなアイデアの中に深く入っていく必要があります。」
「私たちは皆、デフォルトの位置づけを持っており、それに誤って傾きがちです。それを置いておいて、創造性を再構成する勇気を持つことこそが、本当に素晴らしいアイデアの源です。」
In 2006, I was 1 of 4 designers on Google Search.
For 20 years, every search engine has copied Google.
Now ChatGPT, Bard + Claude look like Google's offspring – "better” search engines.
But last week signaled we're on the brink of a design revolution.
ChatGPT unveiled… pic.twitter.com/Sg3CF6JDQp
— Elizabeth Laraki (@elizlaraki) October 6, 2023
Google検索のデザイナーだったElizabeth Larakiさんのツイート。
Googleが作ったテキストボックスのUIが、この20年間の「検索」の決定的なUIデザインだったけど、ChatGPTの画像や動画によるUIで変革の時を迎えているそうです。
いくつか抜粋です。
「私がグーグル検索のデザイナーだった頃、主要な検索エンジンはすべて同じように見えました。
グーグルは、何十億ドルもの広告収入を支える、最適化されたUIを備えたマーケットリーダーだった。
当然のことながら、それが検索結果を表示する方法となった。
その成功により、グーグルが大きなUIの変更を検討することは非論理的となった。
そして、グーグルが行った変更は、他のすべての人々に反映された。
だから20年後、私たちは検索エンジンのUIに漸進的な変化しか見ていない。」
「LLM(大規模言語モデル)の機能を理解し、人々がLLMとどのようにインタラクションするかを定義するのは、まだ早い。
これらは未知の領域です。」
「入力ボックスはシンプルで汎用性があり、親しみやすい。
- わかりやすい → ボックスに質問を入力する。
- 汎用性がある→ボックスはあらゆる種類の質問/クエリーを扱うことができる。
- このパラダイムは非常に馴染みやすい。
このため、LLMは本質的に ”より良いグーグル ”になっている。」
「しかし、先週のChatGPTの発表は、新たな可能性への扉を開くものでした。
ChatGPTは今やマルチモーダルです。」
「私たちは会話ボックスが最良のインターフェイスだと思い込むことで、その可能性を制限している。
今、デザイナーには、真に斬新なインタラクションを生み出し、20年以上前の検索UIのパラダイムを打ち破るチャンスがある。」
検索エンジンはユーザーが感じているほど効率が良いわけでも正しいわけでもないのかも。
ChatGPTがデザインにもたらす変化が、便利なインターフェイスだけのことなのか、私たちの認知経路を根底から変えるようなUXの変化になるのか、興味深いところです。
何年後か経ったら検索エンジンのことを「なぜあんなものを使っていたのか」ということになるかも。
Google検索のUIは、広告と検索結果を混同させる問題を抱えているとも思っています。
それまでのユーザーと広告の文脈を壊して、アドフラウドの温床にもなったと思います。
ChatGPTに広告が導入されるなら、適切なUI/UXであって欲しいと思います。
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ChatGPTの台頭でGoogleの経営陣が「コードレッド」を発令 >>
OpenAIの技術を中心とした新しい消費者向け製品がどのようなものになるか、サンフランシスコのスタジオでブレーンストーミングを行ったそうです。
孫正義が10億ドルの資金提供して、ジョニー・アイヴ のデザインスタジオ LoveFrom で開発しようとしているそうですが、OpenAI、ソフトバンク、LoveFrom はコメントを拒否してるそうです。
スクリーンに依存しないインタラクティブなコンピューティングデバイスで、人工知能と対話するためのより自然で直感的なUXを提供することを目指してるらしいです。
ジョニー・アイヴ はiPhoneが強迫的な習慣や中毒性に懸念を示していたこともありました。
「AIのiPhone」ということで、スマートスピーカーとどう異なるのか興味あるところです。
ジョニー・アイヴ と サム・アルトマン は似ているところがありそうな気がしてます。
うまくいけば、コンピューティングやデザインにおける新しいチャレンジになるかもしれません。
孫正義が欲張って台無しにしないことを祈ります。
Details emerge on Jony Ive and OpenAI’s plan to build the ‘iPhone of artificial intelligence’ >>
OpenAI and Jony Ive in talks to raise $1bn from SoftBank for AI device venture >>
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ジョニー・アイヴが「アイデア」について語る、2021年カリフォルニア芸術大学の卒業式のスピーチ。
Appleの最高デザイン責任者 ジョニー・アイヴ が独立して『Loveform』という会社を設立する
ケンブリッジ大学のスティーブン・ホーキング フェローシップ賞の受賞式でのジョニー・アイヴの『アイデア』についてのスピーチ
fiverrはフリーランスのマッチングとサポートを提供する会社です。
fiverrのCMOによると、「私たちは、創造性に火をつけ、生産性を高め、ワークフローを合理化するためにAIができることを受け入れています。この素晴らしいテクノロジーの進化を称えつつ、真のインスピレーションはどこから生まれるのか、それは人間です。・・・このキャンペーンのターゲットは、AIとその仕事や作業への影響について、さまざまなメッセージにさらされてきたフリーランサーや企業です・・・私たちが明確にしたいのは、AIは依然としてツールであり、その成功には人間の才能が不可欠であり続けるということです。」とのことです。
企業として、フリーランスを守ろうという姿勢も感じられます。
AIで仕事を失うという漠然とした危機感を転換する、ポジティブなメッセージです。
OOHの「AI TOOK MY JOB (TO THE NEXT LEVEL)」というキャッチコピーは「WAR IS OVER」のイメージがあっていいです。
個人的にはAIを擬人化する演出は幼稚な気もしますが、いい広告だと思います。
AIがオープンであることは素晴らしいと思ってます。
20年ぶりの個展だそうです。前回は見に行けず残念だったのを思い出しました。
個人的にもステファン・サグマイスターはスーパースターの一人です。
レンチキュラーをそうやって使うのは、なるほど、おもしろいです。
「50年、100年、200年といった単位で見てみると、私たちの生活は明らかに良くなっています。」
という展覧会の紹介のとおり、2つの時代の変化を抽象的なインフォグラフィックとして楽観的に演出されています。
素晴らしく美しいデータビジュアライゼーションです。
洗練されていて、赤裸々で、反抗的で、ラグジュアリーです。
ただし、グラフィックデザインが社会的なデータを扱う難しさを考えさせられるところもありました。
ビジュアルデザインがセンセーショナルであろうとする時に、取り扱うデータの中立性を担保することはほぼ不可能ではないかと思います。社会的なデータを扱うデザインの難しさは、そういうところにあると思っています。
100年前にオットー・ノイラートとゲルド・アンツがアイソタイプを発明したときの、そういうデザインをする必然性と時代背景について考えさせられました。
Stefan Sagmeister Now is Better >>
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グリーンピース・フランスによるラグビー・ワールドカップに合わせた化石燃料に反対するキャンペーンムービー。
このキャンペーンは、今年のラグビー・ワールドカップのスポンサーであるトータルエナジーズのような化石燃料企業をターゲットにしている。ビデオのタイトルは『TotalPollution(汚染)』。
グリーンピース・フランスは、「化石燃料の広告の全面禁止」と、違反企業によるスポーツイベントのスポンサーシップの禁止も要求しているそうです。
「24時間ごとにスタジアム6.5個分以上の石油を消費していることになります。」とのことです。
英国や米国と少し違う、フランス的なアピールな感じがします。
制作したのは Studio Birthplace
Studio Birthplace: Creative Studio
Rugby World Cup Stadium Overflows With Oil In Anti-Pollution Campaign >>
すでに終了しましたが今年の夏の楽しみにしていた展示でした。
図と地の関係を探究し続けたアーティストらしく、ポスターやグッズでもトリミングを許さない徹底ぶりのようです。そのテーマが視覚的に明快で心地良いのは、愛され続ける作品が備えている特徴だと思います。
造形的な要素が大きなテーマになっていて、アカデミックで教条的だと思っていましたが、展示を見終わると図と地のテーマは哲学的に思えてきました。
最終的には、空間と信仰の関係にも広がっていったように思えました。
この世界のドキュメンテーションとコミュニケーションを変えた天才。グラフィクデザインをデジタルにした人です。
彼もまた1970年代後半にゼロックスのパロアルト研究所にいたそうです。
そこでInterpressを開発しましたが、ゼロックスでは商業化されず、1982年に同僚のチャールズ・ゲシュケとAdobeを設立してポストスクリプトを開発したそうです。
ゼロックスで実現できずに彼が諦めていたら、この世界はどうなっていたでしょう。
イラレ以前のグラフィックデザインの仕事には専用の機材と技術と広い部屋が必要でした。
グラフィックデザインは小さくなってコモディティ化したのかもしれません。
サブスクになってからのAdobeは好きになれないですが・・・、グラフィックデザインの他にもデジタルデータを利用するデザインに関わるほぼすべての人はこの人の恩恵に与っているでしょう。
Remembering Adobe’s John Warnock >>
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アラン・ケイが語る、1970年代のゼロックス パロアルト研究所で起こったデザインの魔法を再現する方法 >>
興味深い記事です。
AIのアウトプットを人が作った作品として提示するのは、パロディだとしてもやめた方がよさそうです。
カリフォルニアで3人のアーティストがStable Diffusion、Midjourney に対して
「何百万人ものアーティストの権利を侵害する21世紀のコラージュツールであり、作品市場に実質的な悪影響を与えている。」
として訴訟を起こしているそうです。
裁判で著作権侵害を主張するには1対1で作品を比較して検証することが前提になっていて、現在の著作権法はAIによる著作権侵害に対処する能力を備えていないという意見があるようです。
現在のところ、AIを使って制作された作品には著作権は認められないとされています。
こういったAIプラットフォームを運用することの合法性についても疑問視されているそうです。
以下は記事からの抜粋です。
「現行の(米国の)著作権法は、誰が何を所有するかという概念を容易に決定できた時代に制定されました。
影響力とアウトプットがより曖昧なAIの時代に、創作と所有権の問題は複雑になっていて、この裁判を難しくしています。」
ある弁護士によると・・・
「1年前と比べると、巨大なテック企業が同意もクレジットも補償もなしに、人間が創作した作品にAIをトレーニングさせることには法的・倫理的問題があるという考えが、より広く受け入れられていると思います。・・・最終的には、生成AIは人間が作成したデータに依存するため、これらの企業はクリエイティブ産業と協力することを好むと思います。AI企業が人間のクリエイターを破産させれば、彼ら自身もすぐに破産するからです。」
また別の弁護士は・・・
「この集団訴訟の理論は、アーティストにとって非常に危険です。たとえ最終的な結果が実質的に類似していなくても、他人の芸術のいかなる側面でも自分の作品に取り入れ二次的著作物を創作したと裁判所を説得すれば、好きなアーティストの目の描き方をコピーするようなありふれたことでも、法的な危険にさらされる可能性がある。」
また、ゲッティイメージズも
「ゲッティイメージズの知的財産を驚異的な規模で堂々と侵害している 」
としてStability AI社を法廷に提訴しているそうです。
いつか、制作物はNFTになってることが必須になって、作者が実在の人間であることを証明することも必要になるのかも。
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