
トレド美術館で開催されていた展覧会でのジェネラティブアートについての討論会の記事です。
1961年から2025年までを俯瞰して、アートの歴史においてジェネラティブアートがどのように位置づけられるのかについての興味深い討論です。
ジェネラティブアートについての一般的な誤解についても触れられています。
日本でも大きな美術館でこういった取り組みが行われることを期待します。
ジェネラティブアートのコンセプトは20世紀初頭まで遡れると思いますが、デジタルデバイス、ネット、コード、が一般化した21世紀に新たに生まれたアートフォームでもあると思います。
NFTアートの盛大なパーティが終わって、現代を反映した表現手法(メディウム)によるアートになっていく気がしています。

オムニコムがインターパブリック・グループを買収した後の経営体制とエージェンシーの再編のなかで、DDBの名前が消えていくことなったそうです。
DDBの創業者の一人のウィリアム・バーンバックがフォルクス・ワーゲンの広告で何をしていたのか、振り返ってみる良い機会かもしれません。
DDBが創始した広告制作手法は、広告にクリエイティブを成立させたと思います。
元記事の中には「生成AIを活用したクリエイティブ制作、小売メディアやコネクテッドコマース領域でのサービス拡張など、成長市場を中心に事業開発が進む見込みだ。」とあります。
広告業界は原型を留めないほど変わっていくのかも。
【関連記事】
伝説的なフォルクス ワーゲンビートルの広告のドキュメンタリー『Remember Those Great Volkswagen Ads?』



コード、認知、AI、ソーシャル、環境、など多岐に渡るテーマに不思議と一貫性が感じられる展示でした。
AIのハルシネーションと人間のドラッグ体験を並べたような作品や、AIがもたらす平均化をアーキタイプに見立てる作品など、どれもおもしろかったです。
懐かしかったのが1996年の「センソリウム」の作品。
まだウェブがマイナーなものだった頃で、その当時は衝撃的だったのを覚えています。
ウェブサイトの作品解説もありがたいです。
そうやってたんですね。
適切な判断と創造的なプロセスで制作できれば、こういうやり方のほうが効率的なこともあります。
「この創造的選択は、デジタルシミュレーションよりも実体あるデザインを重視するAppleの「本物志向」と「職人技」へのこだわりを体現。芸術と工学が融合した輝きと触感に満ちたアイデンティティは、拡大するエンターテインメントエコシステム全体でAppleのプレミアム感を強化している。」
実際にはデジタルで補正するとしても「ガラス」はAppleのビジュアルイメージのテーマになってるので、この選択は相応しいと思います。
100年くらい前のハリウッドの特殊効果のようなエレガントさがあって、仕上がりも素晴らしいです。
毎年恒例の家族とクルマのノスタルジックで心温まるストーリーのCM。
こういうのを「空の巣症候群」というそうです。
AIを利用して、パーソナライズされたコンテンツでユーザーを惹きつけようというマーケティングを押し進めていても、ホリデーシーズンの広告はブランドが感情に訴えるチャンスとなっているようです。





80年代後半から活躍した三上晴子の回顧展。
会場の√K ContemporaryのB1の展示は昭和の終わり頃の雰囲気があってよかったです。
鉄、都市、身体、パンク、ノイズ、といった暴力的な雰囲気を伴う三上晴子の作品と、ゆかりのあるアーティストの穏やかで理知的な作品の対比が鮮明でした。
時代の違いだけでなく、アートとアーティストがどのように見られるようになったのか、という違いのようでもありました。

80年代後半から90年代初頭にかけてブロックチェーンの基礎を発明したスコット・ストーネッタとスチュアート・ハーバーのインタビュー記事です。
暗号通貨のためではなく、そもそものブロックチェーンがどのような概念なのかを紹介してくれています。
「デジタル指紋」「ハッシュ」「序数」など難しいワードが多くて正しい理解は難しそうですが、できるだけわかりやすく説明してくれています。
ブロックチェーンがもたらす未来について、本質的で中道的で有用的なビジョンに思えます。
そして、サトシ・ナカモトの功績が素晴らしいこともわかります。
「デジタル署名と暗号ハッシュ関数は1989年秋までに提案、実装され、広く理解されていました。これらのツールは、特定のドメイン内の記録の整合性を保証するために、単一の信頼できる主体(人物、ソフトウェア、ハードウェアなど)を必要とするという、比較的単純な解決策を示唆していました。」
「スコットと私は電子マネーを発明しようとしていたわけではありません。実際、暗号コミュニティでは1980年代に遡り、純粋にデジタルなマネーを作るための取り組みが既に進められていました。私たちの焦点はより広範で、電子記録を含むあらゆる記録の完全性について真摯に懸念していました。」
「本質的には、暗号通貨よりもNFTのコンセプトに共感していたんですよね?NFTを芸術作品、証書、特許、そして様々な申請を検証する手段として考えると、当初の目的と一致しているように思えます。」
「特にビットコインの文脈においては、権力の集中が存在することは認めますが、その根底にある前提は変わりません。『誰にとっても信頼できる文書とは、すべての参加者が共同で信頼責任を共有する文書である』というものです。この概念は非常に価値があり、同様の精神を持つ多くの機関の基盤となり得ると信じています。 」
「ブロックチェーンは、信頼性を確保するための分散化への欲求と、中央集権化による業務効率化の必要性との間に、健全な緊張関係をもたらします。この緊張関係は、よりバランスと多様性をもたらすため、極端な中央集権化よりも好ましいものです。」
「さらに強調したいのは、様々なブロックチェーンネットワークが共存し、オンチェーン/オフチェーン機能といった要素に基づいて差別化できる未来を思い描いているということです。こうした機能の多様性は、活気あるエコシステムの前向きな兆候です。スチュアートと私は、ささやかな方法で、これらのブロックチェーンネットワーク間の相互運用性を促進し、コミュニティ意識を育むことを目指しています。」
詳しくは下記をどうぞ。

トロントを拠点とするアーティスト Mitchell F. Chan の作品です。
ゼラチン状の立方体をコントロールして、村人を食べまくって、架空の仮想通貨「ビービーコイン」を獲得するゲームです。
これは、ゲームから物語へ徐々に変容していく寓話的なアート作品です。
プレイヤーとして始めたゲームは単なる傍観者として終わります。
KevinBuist さんが書いた紹介記事「Flipping Coins」が秀逸です。
私たちはゲームをプレイできるが、与えられる主体性はほとんど幻想に過ぎない。
中毒性のあるインターフェース、そしてアテンションエコノミーに翻弄されて、遠く離れた場所にいる経済支配者たちによって貧しい農村コミュニティが搾取される構造が描かれています。
下記のURLからゲームをプレイできます。
「飲み会のカルチャーが帰ってきた」というビール会社らしいCMです。
人間味がある演出でオフィスに戻る人を励ますメッセージになっています。
コロナ禍のハイネケンのキャンペーンは、素晴らしいと思っています。
人が集まる場所で提供されるビールの会社として、人を支える取り組みをして、人間関係を祝福するメッセージを送って、ビールの会社として適切なブランディングをしています。
また映像の演出も秀逸だと思います。現実に起こっていることと演出上のファンタジーを上手に使い分けています。
世界的な惨禍を扱いながらファンタジーを伴う演出をするのは、やり方を間違えるとブランドを大きく毀損するリスクがあると思います。
広告やブランディングに関わって仕事をする者として、見習いたいです。
個人的には、リモートワークは企業のあり方を根底から考え直す重要な機会だったと思っています。
【関連記事】
コロナ禍の終わりを告げるようなハイネケンのCM『A Lockdown Love Story』>>
閉じられたシャッターに広告を掲出することで休業中のバーを経済的に支援するハイネケンのキャンペーン『Heineken Shutter ads』>>
まだ使っていないのですが、楽しそうです。
これからは、このブラウザに最適化したウェブサイトを制作するようになるかも。
このブラウザはウェブのビジネスやエコシステムに負荷が掛かるようです。
また、倫理的な点についても問題が指摘されているようです。
「このブラウザはAIアシスタントをブラウジング体験の中心に据える。ChatGPT Aliasは常時表示される「Ask ChatGPT」サイドバーを導入し、ユーザーがどのウェブページとも直接対話できるようにする。商品リストをハイライトすれば仕様を比較し、レシピを開けば食材を買い物リストに追加できる。」
「Chromeは長年検索の代名詞だったが、Atlasはブラウザの役割を再定義する。情報へのゲートウェイではなく、情報を解釈する知的な層となるのだ。」
「——特にデータ透明性、広告収益、生成モデルを介したインターネットの長期的な持続可能性に関する問題が顕在化している。」
「この変化は新たな疑問も生む。主に、ユーザーがフルページを閲覧する代わりにChatGPTの要約に依存する傾向が強まった場合、従来の出版社や広告主がどうなるかという点だ。」
いまのところ、AIができることは高速な剽窃なのかもしれません。
でもこれが、ネットビジネスやウェブサイトにとって転換点になるような気もします。
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