1923年からAIGAが毎年発表している「50 Books|50 Covers」だそうです。
今年はタイポグラフィが豊作の年のようです。タイポグラフィしか使われていない本が多くあります。
画像とタイトルの両方を掲載するのが一般的だった10年前の書籍のトレンドとはまったく違っているそうです。
以下は抜粋です。
「今は書体デザインの黄金時代です。有色人種や女性など、より多様な書体デザイナーが活躍しています。グラフィックデザイン以上に、書体デザインは歴史的に白人男性だけのものでしたから。」
「顕著な例として、ブライアント・テリーによる料理本『Black Food』があります。表紙には料理の写真がなく、大胆で楽しい色とりどりのタイポグラフィが使われている珍しい料理本です。「食欲をそそると同時に、ブラックカルチャーを感じさせるものを作るために、活字を使っているのです」
「表紙は、本の中のストーリーや情報の土台となるような雰囲気を醸し出さなければなりません。デザインは感情的な行為です。表紙を作るには、多くの直感が必要なのです」
「『アフロサーフ』は、アフリカ大陸のサーフィン文化をテーマにしており、読者を直接見つめる黒人サーファーの写真と、アフリカの視覚文化を連想させる緑、黄色、赤のグラフィックで囲まれているのが特徴です。これは、喜びをもたらす娯楽についての本書の内容を反映していますが、歴史的に白人のスポーツであったサーフィンを黒人サーファーがどのように再定義しているかを論じることで、制度的抑圧に関する現在の会話にも関わっています。誰が見えるか、誰が含まれるかということです。」
ニューヨークのクーパー・ヒューイット美術館で開催されているそうです。
難民が最寄りの食料品店を探すのに役立つアプリ。9ミリ弾丸の薬莢でできた手織りのラグ。韓国非武装地帯のコンセプト観光ガイド。など40の作品やプロジェクトが展示されているそうです。
「アメリカのデザインミュージアムとして、デザインは善の力となり得るという一般市民の理解を促進します」
「平和構築とデザインは、関与、文脈の理解、信頼構築、コミュニケーション、反復を伴うダイナミックなプロセスです。この展覧会は、平和と回復力の構築におけるデザインの役割を探求し、平和が抽象的で遠いものではなく、地域的で具体的で可能なものであることを提案します」
●デザインはどのように安全で健康的、かつ尊重された環境を支えることができるのか?
●デザインはどのように紛争の根本原因に取り組むことができるのでしょうか?
●デザインはどのように創造的な対立に関与することができますか?
●平和と正義を追求する中で、デザインはどのように真実と尊厳を受け入れることができるのか?
●デザインは不安定な状態から平和への移行をどのように支援できるのか?
という5つのテーマで構成されてるそうです。
日本にも巡回してほしいです。
スウェーデンのオーディオビジュアルアーティストで木工作家のLove Hulténさんの作品。
カスタムシンセサイザーは幅広い機能を備えた電子楽器で、リアルタイムで反応するユニークなMIDIビジュアライザーが搭載されているそうです。
素敵なガジェットです。
グランドキャニオン国立公園、上1916年、下2016年
シトカ国立歴史公園、左1916年、右2016年
社会活動として堅苦しく捉えることなく、気候変動をより身近なものに感じてもらうようにしたいそうです。
ゆっくりとした洞察に満ちた制作過程をインタビューで紹介してます。
美しいです。
【関連記事】
気候変動に関するデータを可視化したカラフルでグラフィカルなニット『Temperature Textiles』 >>
https://designers-union.com/blog/archives/10712
ジェシー・ジェームス・ギャレットの著作の『The Elements of User Experience – 5段階モデルで考えるUXデザイン』の邦訳版が5月に出版されたそうです。
その前書きが紹介されています。おもしろいです。
この前書きにある「古き良き時代」「経験は要素に還元されない」「ユーザーの経験についてではなく、あくまでデザインする者がデザインする際に考慮すべき事項にすぎない」などの言葉にある矛盾や誤解についての率直さを受け止めた上で、勉強しなおしてみたいです。
「5段階モデル」の再解釈を通し、UXの本質を見つめ直す:まえがき『The Elements of User Experience – 5段階モデルで考えるUXデザイン』 >>
どうやら、ジェシー・ジェームス・ギャレットさんは話がおもしろい人のようです。
1972年6月12日に設立されて、ちょうど50周年だそうです。
ペンタグラムは、建築家のテオ・クロスビー、グラフィックデザイナーのアラン・フレッチャー、コリン・フォーブス、マーヴィン・カーランスキー、工業デザイナーのケネス・グランジ の5人のパートナーによってロンドンで設立されました。
このパートナーという制度がよくわからないですが、大きな組織になってもうまく機能しているようです。
それにしても、素晴らしい作品群です。
映画『AKIRA』の背景画の原画59点の背景、レイアウト、コンセプト、イメージボードが展示されてるそうです。
次はロンドンで開催されるかもしれないそうで、いつか日本でもやってほしいです。
1988年にイメージした2019年の東京の原画です。
購入体験のビジュアルを充実させていくトレンドのようで、ショッピング広告に3Dモデル生成機能付きのARを利用した広告が登場しそう。
「パフォーマンスを最大化させるサービス」ということで、広告効果測定の目標が達成できていない理由をアドバイスするサービスが登場するようです。(もっと広告を出せというアドバイスが得られるかも。)
その他にも、きめ細かいサービスがたくさん登場しそうです。
2023年末にはサードパーティCookieが廃止予定ですが、明確な答えが提示できないようで、できればうやむやにしたい感じもします。
さあどうなるでしょう。
ブリジストン美術館がリニューアルしてアーティゾン美術館になって、はじめて行きました。
各フロアごとに違う企画の展示でおもしろかったです。
美術館の収蔵作品と現在の作家の作品を並置してその関連性を紐解きながら・・・という最近よくある企画ですが、ふたりの作家による絵画と写真の解釈が興味深い展示でした。
「見る」「写す」「描く」ことについて気づかされる内容でした。
リヒターの「写真論/絵画論」を思い出しましたが、より制作プロセスに近い話のようでした。
frog designのスペンサー・スコットさんによる記事です。
Web3は企業やブランドが率先して取り組むべきことなのか?・・・という気もしますが、こういう記事が少しリアルに感じられるようになりました。
スペンサー・スコットさんは、Web3、NFT、およびメタバース領域における、frog designの視点、能力、および提供メニューの構築に取り組んでるそうです。
以下は抜粋です。
「Web3 とメタバースの出現は、すでにあらゆる分野の企業に対して、オムニチャネルからメタチャネルへの進化を求めるプレッシャーを与えています。この急成長する領域で最高のエンゲージメントと価値を創造するためには、ビジネスとブランドの正しいメタ戦略の必要性が今、必須となっているのです。」
「オムニチャネルとは、一般的に、デスクトップ・ブラウザー、モバイル・デバイス、実店舗の間でシームレスな顧客体験を提供することに焦点を当てた、エンゲージメントとセールスに対するマルチチャネル・アプローチです。」
「世界は今、私たちが「バーチャルライフ」と呼ぶものの出現により、新たな破壊的変化を体験しています。私たちは、没入感のあるオンラインの世界は、物理的な世界と同等かそれ以上の価値を提供する態勢にあると信じています。このトレンドは、最近の多くの技術革新によって可能になり、推進されています。」
「それは、新しい消費者のニーズ、行動、資産、コミュニティ、製品、チャネルを生み出すでしょう。このような環境の中で、いかにして顧客とつながり、関わり、販売する新しい方法を生み出すかが、未来に向けて競争しようとする企業に今求められているのです。」
小売としてのNIKE、ソーシャルとしてのMeta、テクノロジーとしてマイクロソフト の事例をあげています。
そのうえで、ブランドがWeb3 やメタバースに取り組むには、以下の原則を考慮する必要があるとしています。
■人間との関連性を高める
顧客のニーズやライフスタイルを核として、人間中心のレンズで戦略的に実験するのが大切だそうです。
■ デザインで普及を促進する
メタバース固有のビジュアル言語、インタラクション、カルチャーを取り入れることが大切だそうです。
■コミュニティを形成するエンジニアリング
Web3関連のテクノロジーとそれを取り巻くカルチャーは、コミュニティ指向です。
この分野で新製品やサービスを展開するには、コミュニティ創出のためのプランが必要になるそうです。
■柔軟に学習する
継続的な意思決定のためのデータ収集が必要です。
現状は硬直した永久的なものではなく、実験場として扱われるべきです。
よりよい明日を築くために今日学ぶことが重要だそうです。
手探りで混沌とした感じですが、未来に少しだけ希望が見えるような記事だと思います。
© 2025 DESIGNERS UNION | ご自由に投稿できます。 お気軽にご利用ください。