環境に配慮したデザインを促進するためのデザインラボで、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートに開設されるそうです。
チャールズ皇太子が支援してジョニー・アイブがデザインした17ページの環境憲章『Terra Carta』に由来したデザインラボになるそうです。すでにアマゾンからの支援が決まってるようです。
デザイナー、アーティスト、建築家など、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの2,300人以上の学生全員を対象に、「自然、人間、地球のためのハイインパクトでローコストなソリューション」を創造することを目的としているそうです。
民間企業から巨額の投資を集めるセレブなデザインラボになりそうですが、理想の実現のためにデザインが社会に役立つ枠組みが国と企業の連携でつくられるのは先進国だなという感じ。
Prince Charles and Jony Ive launch a new design lab backed by Amazon >>
以前に作ったもののバリエーション。
色や形をボールプールらしくしたらコンテンツとして少し明確になった気がします。
こういうアピアランスって大切。
ブラウザからカメラを起動しています。
カメラに写る手の位置と「グー」「チョキ」「パー」をhandpose.jsで判定して、matter.jsのBodyを動かしてます。
上のgifではスムーズですが、手の位置とポーズの判定が少しギクシャクします。
どうやってmatter.jsのBodyにランダムな色を指定するのか考え込んでいましたが、p5.js側で指定すればいいことに気づくと、わりと簡単でした。
PCでご覧いただいた方が、わかりやすいかも。
ブラウザでボールプール(カラー版) | ballpool with handpose (color version) >>
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ブラウザでボールプールをつくってみた
3年前にNFTの存在を知ったダミアン・ハーストは、物理的なアートの世界とNFTの世界のギャップを埋めようと考えたそうです。
Currency は「通貨」という意味。物理的な作品やNFTとしての作品だけでなく、作品を買い、持ち、売ることで人々が参加するプロジェクト型のアートになっています。
以下はYouTubeにある解説の抜粋です。
『The Currency』はダミアン・ハーストの1万枚のユニークな物理的アートワークに対応する1万点のNFTのコレクションです。
物理的なアートワークは2016年に手漉きの紙にエナメル塗料を使って手作業で制作されました。各作品には、番号、タイトル、スタンプ、そして裏面にアーティストのサインが入っています。作品の紙には、透かし、マイクロチップ、アーティストの肖像が入ったホログラムなどの真正性を示す機能があります。各作品には2回繰り返される色はありません。そのため、同じ作品の中にあるいくつかの点の色が似ているように見えても、実際には異なる色です。各作品のタイトルは、アーティストのお気に入りの曲の歌詞から機械学習で生成されています。
NFTの配布は2021年7月29日からです。誰も最初に物理的なアートワークを受け取ることはありません。NFTが配布されてから2カ月後、コレクターはNFTを保持するか物理的なアートワークと交換するかの選択を迫られ、2022年7月27日午後3時(日本時間)までの1年間で、NFTと物理的なアートワークのどちらを所有するかを決定します。
その期間中にNFTを交換しなかった場合、物理的なアートワークは破棄されます。その期間中に交換された場合は、NFTが破棄されます。物理的なアートワークは最終的に破棄される前に「焼かれる」アート作品として展示が行われます。
『The Currency』は、お金やアートを通じた価値の概念に挑戦しています。信念の実験として、参加者は皆、自分の価値に対する認識と、それが自分の判断にどのように影響するかに直面します。『The Currency』は、デジタルと物理的な世界の境界線、そしてその両方における私たちの振る舞いをテストします。最終的には、コレクターが自分の持ってる作品『The Currency(通貨)』をどのように使うかを決定します。2022年7月27日までの交換期間まで何もしないことも何かをすることになるのです。
NFTが有名アーティストの自己ブランドの換金装置になるのは少し残念な気もしますが、おもしろいです
明治からの日本ファッション史を俯瞰する展示。作品数が多くて見るのもたいへん。
1940年代からの年代順に当時の社会情勢や流行と合わせて展示されているので、ファッションにそれほど詳しくなくても楽しめます。
長い歴史の膨大な作品資料にハードワークと情熱と憧れが溢れた展示でした。
日本のファッションが世界で人気になってゆく過程はドラマチックです。
80年代から90年代のイメージ作りのための凝った印刷物の展示もよかったです。
戦時中も含めて、日本のファッションがそれぞれの時代の情勢や技術やメディアとしなやかに連動してきたことがわかります。
ただカッコイイ服の展示ではなく、時代の文脈をどのように作品にしてきたのかを長い時間の流れで見ることができる展示でした。
以前に作ったもののバリエーション。線で繋いだだけでまた違った表情。でもスマホで動作が重い。
リロードすると並ぶ個数が4個、9個、16個にランダムで切り替ります。
やりかたがわからなくて、線でつなぐだけのことにも苦労しました。
スクリプトの構造を考え直せば動作も速くなるし、カラーを工夫するだけでもイメージは変わる。
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P5.jsでゆらめく光の波 >>
IBMの社内に掲出された従業員向けのポスター。
ポール・ランドがIBMのコーポレートアイデンティティやポスターを手掛けていた頃のようです。
メッセージに明確でユーモアのあるグラフィックです。
IBMの2代目社長のトーマス・J・ワトソン・ジュニアは「Good Design is Good Business」と言ってたそうです。
企業カルチャーとしてデザインが根付いていくというのは、こういうことに現れるのかも。
The IBM Poster Program: Visual Memoranda by Robert Finkel and Shea Tillman >>
投票を呼びかけるブランディングは大切ですが、デザインするのは難しそうです。
「NYC Votes」のキャンペーンは、有権者がアイデンティティを持ちながらニューヨークで暮らす自分のこととして投票することを促すビジュアルデザインになっています。個性的でありながら、公正で、オープンで、とてもうまくまとめあげていると思います。
すばらしいバランス感覚です。
視覚的な矛盾を個性として利用するインクトラップのアイデアはおもしろいです。
デジタル上の小さな文字もインクトラップのある書体だと読みやすくなるのかも。
以下は抜粋です。
公正な選挙を保証するニューヨークの超党派投票委員会であるNYC Votesは、ペンタグラムのパートナーであるEddie Oparaによる新しいキャンペーンで、選挙を盛り上げています。
「私たちは、すべての人に声があり、その声を聞きたいと思っていることを宣言しようとしているのです。」
「NYC Votes」のキービジュアルは、投票用紙のチェックマークではなく、吹き出しになっています。吹き出しには言葉や画像が入るようになっていて、様々な方法で表現されています。あるときは滑らかなボーダー、あるときはピクセル化された8ビット、さらにはニューヨーク市の5つの行政区の境界線で形作られていることもあります。これらの吹き出しの末端、つまり底部には、”Vote ”のVが描かれています。
「すべてはVに由来するという考え方です。その意味で、あなたの一票と声は非常に重要なのです。」
タイポグラフィは、Whyte書体とWhyte ink trap書体を交互に使用しています。丸みを帯びた親しみやすい書体で、「政府機関」というイメージはまったく感じられません。書体には小さく印刷しても読めるようにするために、文字のつなぎ目に余分なインクを受け止めるための切り込みが入っています(インクトラップです)。ペンタグラム乃デザイナーは小さくても読めるようにこのインクトラップを置いているわけではなく、このブランディングの個性のためにインクトラップを利用しています。
「your」のような単語でインクトラップのが強調されていたり、太字であったりと、微妙に異なる表現になっていることに気づくかもしれません。この効果により、特定の単語が微妙に強調され、メッセージに深く入り込むことができるようになっています。
インクトラップの空白と近接した文字間は視覚的に矛盾していて、NYC Votesのロゴにこれまでにない印象を与えています。
「異質であり、個性的です。普通じゃないと言われるかもしれませんが、『普通のニューヨーカーを見たことがありますか?』と言いたいですね。」
NYC Votesの色については、通常の赤、白、青のアメリカ国旗とは全く違います。しかし、実際にはニューヨーク州の州旗をモチーフにしています。ニューヨーク州の州旗の青とオレンジは、ブランドシステムで見られる紫と目を引くオレンジになりました。その他の色は、各行政区の旗から引用し、石(スタテン島)から太陽のような黄色(ブロンクス)などにビビットなフィルターをかけています。
「誰も知らないかもしれませんが、私たちはすべてをニューヨークから調達したいと考えました。その理由は、明確で偏りのないカラーパレットにしたかったからです。」
このブランディングは、信頼感があるが一風変わっていて、オープンだけど整理されていて、楽観的だがニュートラルである、という感じになりました。
人口の2%から5%と推定されるアファンタジアは、精神的なイメージを生み出すことができない病気だそうです。
アファンタジア(Aphantasia)とは心的イメージを思い浮かべることができず、頭の中でイメージを視覚化することのできない状態を指す言葉です。
イメージ、ドローイング、認知・・・などが連携することで起こるフィードバックと創造性についての紹介です。
「手で考える」プロセスを思い出させてくれます。
以下は抜粋です。
「この病気の名前が公表されたとき、多くのアーティストやデザイナー、建築家などから、『自分にも心の目がない』という連絡があったそうです。
リトルマーメイド』(1989年)などのディズニー作品でアカデミー賞を受賞したグレン・キーン氏もそのひとりでした。
アリエルや、『美女と野獣』(1991年)の野獣をデザインするとき、はじめにイメージを思い浮かべることはなかったそうです。」
「まず、『知っている』『覚えている』ということと『イメージする』ということは違います。描くためには、それがどのようなものか知っていればいいのです。」
「アファンタジアは、物の形に関する知識に基づいた心象風景の生成を妨げるが、その知識が鉛筆と紙を使ったイメージの基礎となることは妨げない。キーンがアリエルの絵を描くことができるのは、人間や魚がどんな形をしているかを知っているからであり、その情報と勉強や練習で身につけた技術が、彼の手を動かしているからである。」
「もうひとつ重要なポイントは、精神的な視覚化が完全に脳内で行われるのに対し、ドローイングは、アーティストの目の前で行われる、部分的に外部の行為であるということです。
ドローイングでは、自分が描いた「マーク(徴/しるし)」を知覚します。認識されたそれぞれの変化は、次の変化を示唆し、フィードバック・ループを形成します。頭の中だけでイメージする必要はありません。
キーンがアリエルを描くときは、彼が言うところの「爆発するような落書き」から始めて、自分が望む形になるまで線を強調したり引いたりします。」
「ビーストのデザインも同様に、試行錯誤を繰り返しました。スタジオに飾ってあるバッファローの頭を真似ることから始めて、ゴリラの眉毛、ライオンのたてがみ、牛の少し垂れた耳など、さまざまな動物の特徴を試してみた。牛の耳が少し垂れていると、ビーストの威圧感が薄れることに気づきました。そして、人間の目を加えたときに、発見がありました。キーンにとって、それは『知っている誰かを認識するようなもの』だったそうです。知っているけどイメージできなかった誰かです。」
ここからの抜粋は、記事や文学やアーティスト自身によって描かれてきたステレオタイプなアーティスト像が登場した理由を紹介しています。
「ルネッサンス期の伝記作家ジョルジョ・ヴァザーリが『偉大な天才たちは・・・頭の中で発明を模索し、完璧なアイデアを形成し、それを手で表現する』と宣言して以来、何世紀にもわたって西洋文化を支配してきた創造的な芸術家の固定観念に、キーンのようなアフォーダンス(行為)が挑戦しているのです。」
「このヴァザーリの言葉は、レオナルド・ダ・ヴィンチのことを指していますが、彼の発言は、芸術的な創造性を内的な能力と考え、その成果を外の世界で再現するだけだと考えるようになったことを示しています。天才的な芸術家は、作品もさることながら、精神的な発想の豊かさで勝負する。・・・しかし、このような固定観念には歴史的な理由があります。ルネッサンス期の出世欲の強い芸術家は、規則に従った肉体労働をする職人に対抗して自分を定義したかったのです。」
「また、鮮明なイメージを体験することで、精神的に作品を先取りする人もいますが、キーン氏と彼の仲間のアファンタジアの人々は、創造的なプロセスは、周囲の物質的な世界から始まり、それに依存することを示しています。」
アイデアを考えるにも、頭よりも「手で考えろ」とか「手の方が早い」と言わることがあります。
なにも思い浮かばなくても、まずは紙と鉛筆を持って手を動かしてフィードバックを起こすのが大切なようです。
ドローイングを体験として理解しているデザイナーであれば、容易にこの感覚を想像できると思います。
The unusual creative process of the artist behind ‘The Little Mermaid’ and ‘Beauty and the Beast’ >>
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