デザインは映画における主演ではなくて、助演俳優のようにあるべきだそうです。
デザイン主導のカルチャーを背景に組織内で権限を与えられたデザイナーはたやすく「俺様」になって、協力者の理解を得られないまま一緒に取り組むべき関係者を疎外する傾向があるそうです。
デザイナーはリーダーではなく優れたチームメイトであることに集中すべきだそうです。
耳に痛い話ですが、いままでの経験からしても、デザイナーの気質のようなものを考えるときに思い当たるフシがたくさんあります。
とくに開発者と協調できないデザイナーはダメだと言ってます。
デザイナーが開発者よりも強い立場になった組織のプロダクトは弱体化する傾向があるそうです。
「Beautiful industrial design means nothing when paired with poor engineering.」
だそうです。
Airbnbのデザイン責任者であるAlex Schleiferによると、
「デザイン主導の文化は他の人々の意見や洞察を無視する傾向があると考えています。デザイナーが特別な扱いを受けないようにデザイン組織を構築しました。その代わりに、製品マネージャは完全にユーザーの視点を表すことを任務としています。」
だそうです。適切な対処かも。
企業内でデザイン部門がリーダーシップを発揮すべきと主張していたジョン・マエダが、かつての自分の考え方は間違っていたと語っています。これはとても勇気ある態度だと思います。
ほかでもない、この姿勢こそがデザイナーに必要なのかも。
ホックニーが福田平八郎の影響を受けていたのは知りませんでしたが、展示をみると共通点を感じます。うまく説明できませんが、対象を見てどう捉えてどう画面に定着させるかのアプローチにどこか共通点がある感じ。
アート用語に詳しい人だったら何かいい呼び名を知ってるのかも。
それほど点数は多くありませんでしたが、だれか詳しい人に話を聞きながらじっくり見たくなる、いい展示でした。
ギャラリーがある GINZA SIX という新しい商業施設にも初めて行きました。
吹き抜けにあった塩田千春の巨大なインスタレーション『6つの船』が圧巻でした。
二人のカラリストの出会い An Encounter of Two Colorists | THE CLUB
デイヴィッド・ホックニー|福田平八郎
2016年にニューヨークで開業したデザインスタジオ「Hawraf」は、スタジを閉鎖することになったそうです。
ブルックリン交響楽団やGoogleなどのクライアントの仕事を手掛けていたそうです。
彼らはGoogle Design Labの出身で、デザインスタジオの仕事の透明性を高めることをポリシーとしていたので、閉鎖にあたっていままでの仕事のドキュメントをGoogleドライブで公開しました。
そのGoogleドライブには
Hawrafのすべての利益と損失。
取り組んだプロジェクトにかかった費用。
取引先がクライアントとして有望かを判断する基準。
などがあるそうです。
デザインとその仕事についてオープンにすることで、人々がデザインとデザインの目的について多くのことを話すようになり、創造的な仕事で生活の糧を得る方法を身につける手助けになれば・・・とのことだそうです。
お騒がせアーティストとしてのヨーゼフ・ボイスの姿を見ることができるドキュメンタリー映画。
内省的な作品イメージとは違って、映画のなかのボイスはユーモアと社交性とバイタリティに溢れています。映画にも少しだけ登場するウォーホルと同様にメディアと大衆を深く理解していたこともうかがえます。
有名なフェルトと脂肪の素材から「傷」というテーマはわかりやすくて納得できる感じでした。戦争によるPTSDもあったのかも。
昔好きだった「コヨーテ -私はアメリカが好き、アメリカも私が好き」の映像が見れたのもよかったです。
ボイスによる「芸術」の定義について考えさせられる、いいドキュメンタリー映画でした。
リオ、ロンドン、北京のような文化的なキャラクターは感じられず特徴に乏しい感じもしますが、わかりやすいデザイン。
無難であってもそれが正解ということでしょう。
アニメや絵文字をモチーフにしたピクトグラムだったらガッカリだったかも。
個人的にはもう少しディテールが省略されてるのが好み。
円のなかにおさめる「フレームタイプ」は海外の人には日本的イメージに見えるのかな。
どれも力強いグラフィックで見応えありました。
大日本印刷のギャラリーなのでポスターが中心の展示でしたが、CIやVIの仕事をもっと見たいところでした。
実物のポスターは初めて見ましたが、ズッシリとした黒が印象的。
それでいてマッチョな汗臭さではなく、優しくおおらかな80年代な雰囲気。
展示のテーマになってる「SERIOUS PLAY」については、下記の関連記事のTED動画を見るとよくわかるかもです。
【関連記事】ポーラ・シェア 『本気(serious)のグラフィックデザイン、真面目(solemn)のグラフィックデザイン
2つのUIデザインが表示されて、どちらのUIデザインが「正しい」のかを選ぶゲーム。
わりと主観的な「正しさ」なのでここで紹介されているのがUIデザインの絶対ルールだと誤解しない方が良いですが、2つのデザインの違いを見極めるのはなかなか難易度高いものもあります。
視覚を鍛えて、精進します。
制作したのはソフトウェアエンジニアのAlex Kotliarskyiさん
元記事はこちら
Test your UI design skills with this addicting game >>
2018年に公開されたディーター・ラムスのドキュメンタリー映画のオマケ映像らしいです。
ご本人のナレーション。音楽はドキュメンタリー映画と同じでブライアン・イーノのようです。
美しく、シンプルで、力強いメッセージの映像。
胸に刻んでおきたいです。
海外では、ヨーロッパのGDPRにふさわしい分析方針が求められているようです。
「私は、個人データではなく集約データが必要だという結論に達しました。それは行われた行動の合計を追跡しますが、人については何もしません。」
「人、訪問者、またはブラウザのユーザーは、追跡されたくないと言うことができるはずです」
「Google がGoogle Analyticsをリリースしたとき、世界の一定の割合が同じテクノロジを望んでいるが、集中型の企業から提供されていない分散型のテクノロジであることが望ましいことは明らかでした」
国連、アムネスティ、NASA、欧州委員会、そしてその他約150万のWebサイトがMatomoを使用しているそうで、MatomoはGoogle Analyticsの約95%のことができるそうです。
オープンソースの分析プラットフォームの一部は有料サービスのようですが、無料の分析が無責任な振る舞いをしてるなら有料も検討すべきなのかも。
サイト分析で個別ユーザーの行動を細かく知りたいという考え方は昔の顧客管理システムから来ているのかも。
WEBの場合はユーザーを個別に追いかけるのではなくて、別の視点がある気がします。
英国の芸術大学 ロイヤルカレッジ オブ アート は、今後はテクノロジーのカリキュラムを拡大するそうです。
RCAにはいまも充実したエンジニアリングのカリキュラムがあるそうですが、さらに深く総合的な教育体系を構築する方針のようです。そこに英国政府が7100万ドルの資金を提供することになりました。
複雑になったこの世界で、こらからのデザイナーが取り組むべき課題のためには、テクノロジーやサイエンスの訓練を受けなければならないそうです。MITなどの工科大学がデザインのカリキュラムを取り入れるのではなく、伝統的な美術・芸術のRCAがテクノロジーのカリキュラムに取り入れるということが大きな変化だというわけです。
具体的には、都市計画とかデジタルストーリーテリングなどのカリキュラムが計画されてるようです。
そういうカリキュラムの美術大学ならぜひ勉強し直したい。
日本の美術大学もそういうカリキュラムになってるのかな?
元記事はこちら
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