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デザイン理論や作品より、学校教育としてのバウハウスを俯瞰できる展示でした。
あの時代に「デザイン」をどのように定義・分類して、教育カリキュラムを構築したのか興味深いです。
合理主義的な考えと表現主義的な考えを両立させたのはスゴいことだと思います。

年代を追うと、基本理念を守りながら時代や状況に対応して柔軟にカリキュラムを変化させていたようです。
基礎過程で審査をパスしないと専門課程に進めなかったようです。これは学生にも教師にも厳しそうですが大切な修練だったと思います。
教師と学生の綿密な関係は19世紀の徒弟制度の影響もあったかもしれませんが、学生のキャリアとかも配慮していたみたいでした。

開校100年 きたれ、バウハウス ―造形教育の基礎― | 東京ステーションギャラリー >>

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オラファー・エリアソン『ときに川は橋となる』

オラファー・エリアソン『ときに川は橋となる』

オラファー・エリアソン『ときに川は橋となる』

オラファー・エリアソン『ときに川は橋となる』

オラファー・エリアソン『ときに川は橋となる』

とてもいい展示でした。涼しげで夏に見るのがおすすめ。水と光に関わる作品がよかったです。
プロジェクトの進め方とか、一貫した視座の持ち方とか、社会との関わり方とか・・・そういうクレバーな感じでした。

スタジオ・オラファー・エリアソンの研究とリサーチの展示はおもしろかったです。
エンジニアとの雑多な実験の断片のような展示でしたが、そういう研究から作品になっていくのがいいです。
水彩のドローイングもよかったです。

ミュージアムショップでは、「Little Sun」プロジェクトのソーラーライトを売ってましたが、グッズとして棚に並ぶと、とてもチープに見えました。

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる | 東京都現代美術館 >>

2020年8月18日 アート

いまストリーミングで見られるデザイン・ドキュメンタリー映画

どこにも出掛けられない夏休みにいかがでしょう。
上の画像は、デザイン業界全体の人種差別問題を取り上げた「WHERE ARE ALL THE BLACK DESIGNERS?」のYouTubeライブのアーカイブです。
ほかにも、ミルトン・グレイサーの I♥NYのドキュメンタリーや、予告編が紹介されてます。

コロナ禍やBlack Lives Matter以降は、デザイナーやデザインそのものだけでなく、デザイン業界の体質や在り方が問われはじめてるようです。
日本のデザイン業界の体質も問われることになるかも。

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2020年8月13日 デザイン

太田幸夫先生のグラフィック言語『LoCoS』

太田幸夫先生のグラフィック言語『LoCoS』

太田幸夫先生は国際非常口シンボルのデザインで有名です。
1960年代のプロジェクトだそうです。
文字を使わない言語であり、図形は概念を抽象化しています。
基本的には純粋に視覚的なエスペラント語の一種・・・だそうです。

たぶん学生の頃にこれを見せられたけど、当時はまったく理解できなかったのだと思います。
いまなら、このコンセプトがユートピア的で野心的なことが理解できます。
パソコンやインターネット後の世界にも引き継がれたデザイン手法。

元記事はこちら

LOGO DESIGN LOVE >>

eBussy

軽トラみたいなデザイン。
ドイツの自動車メーカー、エレクトリック・ブランズのモジュール構造の電気自動車は、夥しいバリエーションがあって、トラック、SUV、バン、など好きなボディタイプにカスタマイズできるそうです。
しかも、購入後に自分でトラックからオープンモデルにカスタムしたりもできるようです。
2021年に英国で発売されるそうです。

電気自動車は普通のクルマよりも部品点数も少なくて、構造も単純で、生産も容易で、既存の自動車会社ほどの規模を持たない企業でも、参入してうまくいけばシェアを獲得できるチャンスがあるのかもしれません。
そういうプランに沿ったデザインであり、さらに自動運転も要件に入れると、こういうデザインになるのかも。

元記事はこちら
Why the car of the future is more like a Lego set than a Bond ride >>

ElectricBrands | eBussy >>

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グーグルの自動運転車が少し自動車らしくなって再登場

連帯感を感じさせる、感動的で力強いメッセージになってます。
コロナ以降で初めて「これはいい」と思える広告な気がします。
編集は気が遠くなる作業だったかも。

NIKEはこのコロナ禍に「You Can’t Stop Us」シリーズとして広告キャンペーンを実施していて、その第3弾です。
手掛けているのはWieden + Kennedy。

新しい映像、新しいクリエイティブ・・・ではなくて、みんなが知ってる既存のイメージを利用しながら、いまのコンテクストに最適なメッセージにして、大きな共感を得ることに成功しています。
このコロナ禍でそれをやってのけたWieden + KennedyとNIKEは素晴らしいと思います。

アンディ・トーマスさんの作品。アマゾンでフィールド・レコーディングした鳥の鳴き声に対応した抽象的なアニメーション。自然の美しさと複雑さに言及するデジタルアートです。

アマゾンの自然保護のための活動でもあるそうです。

アンディ・トーマスさんの作品はこちら >>

元記事はこちら
Digital Sculptures Visualize Chirps of Amazonian Birds in a Responsive Artwork by Andy Thomas | COLOSSAL >>

2020年7月30日 アート

欧州TOYOTAの新しいロゴとアイデンティティ

欧州TOYOTAの新しいロゴとアイデンティティ

欧州TOYOTAの新しいロゴとアイデンティティ

欧州TOYOTAの新しいロゴとアイデンティティ

今回のリデザインの目的は、より進歩的なブランドとしてのトヨタのイメージを構築すると同時に、デジタル世界で生き続けて、ブランドが現代の拡大する顧客ベースに引き続きアピールできるようにすること・・・・だそうで、「先進性」「プレミアム」「一貫性」「モバイル・ファースト」が要件だったそうです。

ワードマークを廃止したのは大胆な選択だったと思いますが、それほどの違和感はなく受け入れられそうです。
クロームの質感からフラットになって、モバイル・ファーストになったようです。

モバイル・ファーストにするなら、縦方向の楕円の上部が外枠の楕円に接しているのかいないのかハッキリさせたほうがいいという指摘もあるようですが、なるほどそうかも。

手掛けたのは、こちらの会社だそうです。
The&Partnership (London, UK) >>

元記事はこちら
New Logo and Identity for Toyota Europe by The&Partnership | Brand New >>

データ・ライツについてのコンサルティング会社の詩的なアイデンティティ

データ・ライツについてのコンサルティング会社の詩的なアイデンティティ

データ・ライツについてのコンサルティング会社の詩的なアイデンティティ

データ・ライツについてのコンサルティング会社の詩的なアイデンティティ

「AWO」は、データの権利についてのコンサルティングや訴訟などを請け負う英国の法律事務所だそうです。
コードと詩をテーマにした静謐でミニマルな表現です。ディストピアではなく、ピースフルなデータ・ライツの未来を感じさせます。
静謐さは信頼感につながって、法律事務所らしいアイデンティティになってるようです。
法律事務所設立時のインスピレーションは 「All Watched Over by Machines of Loving Grace」 という 1967年に書かれた Richard Brautigan の詩だそうです。インターネットのユートピア的な理想を思い出させる、いい詩です。

All Watched Over By Machines Of Loving Grace」 >>

ブランドアイデンティティを手掛けたのは、Accept & Proceed というクリエイティブスタジオ。
幅広い仕事をしてるスタジオのようです。

Accept & Proceed >>

AW O >>

元記事はこちら
Designing Data Rights >>

ポーラ・シェアがパソコン操作に苦労しながら、リモートでプレゼンしてます。
最近手掛けたプロジェクトを紹介して、視聴者からの質問に答えてます。

質問■ブランディングの最初のステップは?どんなリサーチから始める?

まずはクライアントの話を聞く。
クライアントの話のなかで、どうでもいいことと、プロジェクトに関わる重要なことを区別する。
プロジェクトを進めて行く段階でも、クライアント側の1~3人の人とだけ話し合うようにするらしいです。
大勢の人と話し合うようなミーティングはやめたほうがいいそうです。

質問■ブランディングデザインで犯しやすい失敗は?

エディトリアルデザインができていないウェブサイトが多い。
だれかのワーヤーフレームに合うように要素を並べているだけ。
そういう方法論を打倒することを目指すそうです。

20年以上前からよくある話ですが、たしかにそういうエディトリアルデザインを疎かにしたサイトは良いUXをもたらすこともなければ、ブランディングに貢献することもないでしょう。
ニューヨークタイムスのサイトのエディトリアルデザインは良くできてるそうです。

元記事はこちら >>
Paula Scher shares the most common mistakes she sees designers make on branding projects >>