個人的には服よりも、おおらかで乾いた感じのドローイングが魅力的でした。
会場はとても混んでいて、グッズ売り場も大盛況でした。
信者といえるようなファンを多く持つ強力なブランドだというのがよくわかります。
オシャレで「ファンシー」ということだけでなく、ものづくりとしてのリアリティが伝わってくる展示でした。
ミナペルホネンのものづくりは、21世紀のデザイナーが目指すべきところなのでしょう。
アンビルド建築やジョン・ケージの音楽のようなパラドックなのか、ファッションブンランドが話題提供のために作ったアプリなのか。捉え方で価値が変わる気がしてます。
アパレル産業の環境破壊もテーマのようですが、他の文脈から見るとまたおもしろいです。
「自己演出のためにデジタルだけで存在する服」というのは「服」本来の在り方から外れてはいない気がしてます。
オートクチュール、プレタポルテ、リアルクローズ などに続くものになったりするのかも。
使うことができないウェブサービスとかもありえるのかも。
「四角形の布地に対して曲線を描き裁断する従来の方法は、生地の15%が廃棄される。日本の伝統的な直線裁断パターンをもとにして、身体の3Dデータに基づいて着用者の身体寸法ぴったりの型紙を自動作成して廃棄物を減らすことを目指した」
なるほど。大量生産ではなくて、オーダーメイドされる1点モノのためのパターンメーキングのようです。
過剰生産と大量廃棄はアパレル産業の根底の問題のようです。
今の時代だからこそできるオーダーメイドがあるのかも。
ヨーロッパのミニマルでオシャレなSF映画みたいです。
2018秋冬コレクションだそうです。
そのロゴが持つイメージをちゃんと解釈して再構成して提示してる感じ。
実際に着ることはないかもですが、カッコイイです。
手掛けたデザイナーはこちら
heron preston
ファッション史にも洋服のパターンメイキングにも詳しくありませんが、とてもおもしろい展示でした。
18世紀〜現在までの消防服、軍服、ジャケットなどを分解して解説して再制作して展示していました。
フランス革命から、世界大戦、現代 まで続く洋服のパターンの変遷を丁寧に解説してくれています。
再現された服を実際に試着できるのはおもしろい体験で、なるほど、着てみれば違いがわかるものです。
再現された18世紀や19世紀のジャケットは、労働着らしく腕を動かしやすくて、キュートなシルエットでとても気に入りました。
展示されていた服の型紙は購入することもできるようです。
身体のないファッション・・・ということなのでしょうか?
バッグのぶら下がったドローンがランウェイを飛んでるのは、ちょっとバカげたものにも見えます。
なんだろこれ。
見てきました。かっこいいです。
段取りとスケジュールを重んじる仕事ぶりは、いかにもビジネスを成功させそう。
仕事もプライベートも徹底的に丁寧に美しく取り組む姿勢は、まったく真似できる感じがしないです。
デザインについての「産みの苦しみ」よりも「継続することの試練」のようなテーマがあって、ちょっとビジネス寄りな感じもしました。
そういうやりかたでデザインできることが驚きです。
ドレスはパーツごとに3Dプリントして組み立てるのではなく、畳まれた形で3Dプリンターからプリントアウト(?)されるらしい。
身体とインタラクションを「コード」を利用してファッションに反映させるとか・・・。
難解そうですが、おもしろそうな展覧会。
Pratt Manhattan Gallery というギャラリーの展覧会だそうです。
くわしくはこちら
http://irenebrination.typepad.com/irenebrination_notes_on_a/2015/11/codedcouture-pratt.html
ZVEZDOCHKAというそうです。
最初のリリースは2004年だったそうですが、知りませんでした。
斬新な構造のデザイン。結構もお高いんですねー。
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