Refik Anadol: Echoes of the Earth: Living Archive

Refik Anadol: Echoes of the Earth: Living Archive

Refik Anadol: Echoes of the Earth: Living Archive

ロンドンで開催中の「Refik Anadol: Echoes of the Earth: Living Archive」のためのインタビュー記事。
視覚的に心地良いだけではなく、コンセプト、アルゴリズム、テクノロジー、アクティビティ、などに一貫性があるアートです。
「ラージ・ネイチャー・モデル」という自然界に特化したオープンソースのAIモデルを、大学、博物館、図書館などの協力と彼自身の実地調査で構築したそうです。
また、ジェネラティブアートのわかりにくいところをうまく説明してくれてます。

「この展覧会で最大の作品はデータ・ウォールです。データがどこから来たのか、どのように収集したのか、どのようにAIをゼロから構築したのかを見ることができます。この芸術には美しさ以上のものが必要です。私はもっと多くのことを分かち合うために最善を尽くしています。」

「ラージ・ネイチャー・モデルは単なる技術的な偉業ではなく、自然界の驚異への賛歌であり、物理的なものとデジタルなものの架け橋であり、インスピレーションを与え、教育し、魅了することを約束するツールなのです。」

「単なるピカピカのピクセルではありません。・・・光り輝く美学と、科学的で具体的で機能的なものが出会う共通の場所を見つけようとしているのです。」

「AIはデータを抽出するだけではなく、具体的なインパクトを与えることができることを忘れてはいけません。光り輝くピクセルを見るだけなら、それは表面上のことで、もっと奥が深いのです。」

「私はオープンソースを通じてAIを学びました。だから、これは人類への贈り物なのです。誰でもアクセスでき、研究者はダウンロードして遊び、壊すことができる。AIの未来にはオープンソースが必要なのです」

オープンソースの精神に則って展覧会は無料で訪れることができるそうです。SNSで映えるだけではないようです。
彼のスタジオは、AIを利用した作品のNFT販売などを通して数百万ドルの資金を調達し、熱帯雨林などのコミュニティに還元しているそうです。

いずれまた日本で展示を見る機会があることを期待してます。

Refik Anadol hopes to demystify AI and look beyond the “shiny pixels” of generative art >>

2024年2月24日 Generative Art

上記の動画を生成したプロンプトだそうです。
A stylish woman walks down a Tokyo street filled with warm glowing neon and animated city signage. She wears a black leather jacket, a long red dress, and black boots, and carries a black purse. She wears sunglasses and red lipstick. She walks confidently and casually. The street is damp and reflective, creating a mirror effect of the colorful lights. Many pedestrians walk about.

これまでAIで生成された動画に特有の「奇妙さ」「グロテスクさ」が少なくなってます。背景の群衆が個別に違和感なく歩いてるのがすごいです。

Soraのオフィシャルサイトには下記のように書かれています。詳しく解りませんが説得力があります。

「Soraは、複数のキャラクター、特定の種類の動き、被写体や背景の正確な詳細を持つ複雑なシーンを生成することができます。このモデルは、ユーザーがプロンプトで求めたものだけでなく、それらが物理的な世界にどのように存在するかも理解します。これまでのモデルには弱点があります。複雑なシーンの物理を正確にシミュレートすることに苦労し、原因と結果の具体的な例を理解できない可能性があります。例えば、人はクッキーを齧るかもしれないが、その後、クッキーには齧った跡がないかもしれない。」

Soraのオフィシャルサイトには「安全性」というセクションもあります。
「私たちは、世界中の政策立案者、教育者、アーティストを巻き込み、彼らの懸念を理解し、この新しいテクノロジーのポジティブな使用例を特定します。広範な調査とテストにもかかわらず、私たちは人々が私たちのテクノロジーをどのように使用するか、またどのように悪用されるかをすべて予測することはできません。だからこそ私たちは、実際の使用例から学ぶことが、時間をかけてより安全なAIシステムを作り、リリースしていく上で重要な要素であると考えています。」

新規性や自分たちの技術のアピールではなく、この段階で安全性を前面に出すことは企業の姿勢として公正さと信頼感があると思います。
こういった姿勢を取れないテクノロジーは淘汰されることになるかも。
日本の企業ではとても追いつけないくらい先を進んでいる気がします。

Soraのオフィシャルサイト >>

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AIで制作した短編映画『The Frost』と新しい映像制作

AIにおいて2024年が『クリエイティブの羽化の年』になる理由

デザイナーを取り巻く変化、そこにあるチャンス、デザイナーに必要とされる再教育と再調整について書かれています。
短い記事ですが、若いデザイナーがこれから持ち合わせた方が良い視点のような気がしました。

以下は抜粋です。

デザイナーは、人とビジネスのためのデザインの交差点に機会を見出すことで、テクノロジーとの関わり方を再構築する必要があるだろう。

私たちのものづくりの方法はジェネレーティブAIによって再定義され、ワークフローや個人のアイデンティティに挑戦している。
デザイナーは、何を作るべきか、なぜ作るのかを定義する能力に磨きをかけなければならない。

デザイナーは最も効果的なAIのアートディレクターやキュレーターになるために最も適した立場にいる。
プロンプトは、すべてのデザイナーがビジョンを現実に変換するために学ばなければならない、深みのある新しく重要なスキルである。
自然言語プロンプトは、仕事の背後にある理由を理解し、機会をビジョンに変換し、それを実現することの重要性に取って代わるものではない。

テクノロジーが可能性を再発明するように、今こそ私たち自身を再発明する時なのだ。

Why 2024 will be the “year of creative emergence” when it comes to AI >>

2024年2月10日 デザイン

Apple Vision Pro とタイポグラフィ

Apple Vision Pro でタイポグラフィがどのように変わっていくのか、Monotype社のフィル・ガーナムさんのインタビュー記事です。
Apple Vision Pro を使ったことはないですが、視覚メディアの変化としてタイポグラフィにも影響を及ぼすことになるようです。
日本語の場合はどうなんでしょう。

以下は興味深い箇所の抜粋です。

タイポグラフィ体験の全領域がカスタマイズ可能になる。

空間的なテキストには、瞬時にさまざまな背景に適応できるタイポグラフィが必要になる・・・「スティッキー情報テキスト」、つまり現実世界の物体に固定されたテキストは、パッケージ食品の栄養ラベルとして使用されたり、地域のリサイクル情報を表示したりすることができる。

ARの真のタイポグラフィ表現の可能性を掘り起こすのは、独立したクリエイターやブランドメーカーでしょう

Monotype社は、幾何学的なサンセリフ書体が拡張現実や仮想現実で流行するだろうと予測している。
この理論は、Monotypeと応用神経科学企業のNeuronsがフォントの感情性について行った最近の研究と一致している。

Apple Vision Pro を装着して活字を読む行為そのものが滑稽な気もするので、まったく違ったインターフェイスになるのかもしれません。
それでもタイポグラフィがなくなることはなさそうです。

The era of spatial typography is here >>