どれも力強い写真です。
それぞれの写真に添えられている紹介文を翻訳してみるのがオススメです。
いくつかの写真は、世界はまだパンデミックの中にあって、そこで人々の創意工夫が実践されていることを伝わってきます。
Classical beats and ocean plastic: the 2022 AOP award winners – in pictures >>
国や社会が壊れていくとき、日常が失われて、続けていた仕事も失われることを実感できる記事です。
デザインの仕事が継続されることは、その後の復興につながるのかもしれません。
全米に250のオフィスを持つ、ランドスケープアーキテクチャー、プランニング、アーバンデザインの会社であるSWAによる「Support by Design」という取り組みです。
ウクライナに拠点を置くデザイナーや、ウクライナから避難を余儀なくされているデザイナーに、パートタイムまたはフルタイムの仕事を提供することを目的としています。
キンダー・バウムガードナーはSWAのヒューストンオフィスの代表で、戦争がウクライナのデザイン業界を劇的に混乱させる中、このプロジェクトを主導してきました。
「一夜にして、デベロッパーも、公園部門も、大きなインフラプロジェクトも、もうないのです。それはもう終わったのです。・・・もしあなたが建築家なら、もしあなたが造園家や都市デザイナーなら、次の日起きたら、何もすることがなくなっていたのです。」
世界各地でプロジェクトを進める造園スタジオの代表である彼にできることのひとつは、人を雇うことでした。
まずは、ネットで見つけたウクライナの造園家やデザイナーのメールアドレスに、仕事がないかどうか、手当たり次第に問い合わせたそうです。
「1週間ほど経った頃、1人の女性からメールが届きました。彼女は難民で、ウクライナを出てスウェーデンにいるのですが、『仕事が必要で、仕事が必要な造園家をたくさん知っている』という内容でした。」
彼らの情報を集め始め、それをスプレッドシートに入力しました。
同僚が大学のプログラムや専門機関に働きかけ、少しずつスプレッドシートは100人以上のデザイナーに広がっていった。
「履歴書を送ってくれたり、助けてくださいと言ってくれる人が出てきたんです。」
SWAのヒューストンスタジオでは、8人のウクライナ人デザイナーが働いているそうです。彼らは、ヒューストンの住宅地やエジプトの新しい公園などのデザインプロジェクトで、施工図の作成やコンセプトデザインへの貢献など、リモートで簡単にできる仕事をこなしています。
米国の都市デザイン、建築、景観設計の大手事務所とも連絡を取りあって、データベースから人材を採用する方法を探っているそうです。
データベースには、各デザイナーに関する情報や経験、デザインポートフォリオが登録されています。
リストに載っている男性は、民間防衛軍にも所属しているため、ほとんどがパートタイムでしか働けません。一方、女性たちは故郷を離れ、ウクライナの各地、あるいは見知らぬ土地で暮らしている。
「彼らは、毎日一緒に働いていた人たちと連絡が取れないだけでなく、まったく別の場所にいるのです・・・日常はとても混乱しているので、誰かがあなたの人生にほんの少し確実性や主体性を与えてくれるなら、それはとても大きな意味を持つのです。」
「この戦争が続く限り、デザイナーに仕事がなく、この職業との接点がなくなれば、国の再建を支援する立場にはなれないかもしれないのです」
元記事はこちら
The war in Ukraine has devastated local designers, so U.S. firms are giving them jobs >>
おもしろい広告の第2弾。
植物由来素材のハンバーガーのキャンペーン。コロナ禍の文化的混沌を描いた2021年の人気作の続編です。
赤ちゃんの名前の「マックス」は子供と犬のどちらにふさわしいか。
テキストメッセージのエチケットとして削除するべきか、しないべきか。
環境・健康への懸念として、水道水が安全でなく、ペットボトルが地球を破壊するなら、どうやって水分を補給するか。
などに悩む人たちです。
さらに、鶏肉を使わないのにチキンの味がするチキンナゲットやパテにまた混乱させられる・・・というものです。
クリエイティブディレクターの André Toledoのコメントです。
「昨年と同じトーンとムードを保ちたかったのです。しかし今回は、環境、人間関係、子育てという3つの関連するトピックを選びました。」
Burger King Finds Comedy in These ’Even More Confusing Times’ >>
ひさしぶりに雑誌を買いました。
よくわからないままだったWEB3を、世の中の勢いで語るのではなく、社会の仕組みの変化として紹介してます。
しかも、WEB3について批判的な視点を含んでいるところが、おもしろいです。
いまのウェブとの関わり方を見直して、次のウェブに行ってみようという気になります。
じっくり読んで、興味あるポイントから掘り下げてみたいところです。
昔のWIREDの雰囲気が感じられて、いい特集でした。
Web3、あるいは所有と信頼のゆくえ:雑誌『WIRED』日本版VOL.44の発売に際して、編集長から読者の皆さんへ >>
月面に設置される彫刻作品の画像をNFTで売り出すようです。
「月面に設置される最初の公認芸術作品」の画像ということです。
物理的な彫刻は、最後の月面着陸から50周年を記念してケネディ宇宙センターから打ち上げられる予定。
Web3プラットフォーム企業、デジタルアート企業、そして宇宙企業の3社とのコラボレーション。
以下はジェフ・クーンズのコメントです。
「歴史的に意義のある、人間的で哲学的な思想に根ざしたNFTのプロジェクトを作ろうと考えました。宇宙での我々の功績は、人類の無限の可能性を象徴しています。・・・・・宇宙探査は、私たちがこの世の制約を超越する能力を持つという視点を与えてくれました。この考えは、このNFTプロジェクトの中心的なものであり、私たちの惑星の内外で達成された人類の願望を継続し、祝福するものです。」
壮大なスケールと、どことなくインチキ臭いところが、とてもジェフ・クーンズな感じで素晴らしいです。
Jeff Koons To Take His First Shot At NFTs: Aim For The Moon (And Remain There) >>
わかりやすいイラストです。さすがワシントンポストです。
このイラストは戦車や車両を下向きに描くことで、ロシアが侵攻する側であり、こちら側にいる読者が侵攻される側にある認識を促しているようです。
ひとつの大隊は700〜900人の兵士と様々な種類の車両で構成されます。
戦車10両、装甲兵員輸送車6両、装甲歩兵戦闘車40両、砲兵車20両、などなど。
そして、食料、水、医療品を運ぶ車両は12台ほど。
そのうちの3台のトラックで10日分の食料が運べますが、12台の燃料輸送車は2日分の燃料しか運べないようです。
アナリストによれば、ロシア軍の補給には多くの問題がみられるそうです。
ウクライナの春は泥に覆われる季節で、車両による輸送はさらに困難になるそうです。
Why the Russian military is bogged down by logistics in Ukraine >>
How Russia botched the invasion of northern Ukraine, in one simple chart >>
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ドラマは見てないですが、作り込み激しいサイトです。
日本語がないのが残念。
質感豊かで、情報量も盛りだくさんのようで、インタラクションも心地いいです。
よくわからないですが、動画をマスクにして使ってるのかな。
およそ100年前のデザインですが、いきいきとしています。
20世紀初めのデザインが大きく変革した時代に、時代の先端を行くデザインだったでしょう。
満州の暮らしを描いたドローイングを絵巻物のような装丁にしているのが面白かったです。
いつの時代も、魅力的なドローイングを描くスキルはデザイナーを良い仕事に導いてくれると思います。
なによりも、デザイナー自身のイメージを豊かにしてくれます。
MIT テクノロジーレビューによる毎年恒例の「ブレイクスルー・テクノロジー10選」。今後数年間で世界に最も大きな影響を与える技術の進化を紹介しています。今年で21年目だそうです。
どれも社会を大きく変える可能性がありそうです。
パスワードの終焉
何十年もの間、私たちはオンラインで何かをするためにパスワードを必要としてきました。しかし、新しい認証方式によって、ついにパスワードが不要になります。その代わりに、電子メール、プッシュ通知、生体スキャンなどによって送られてくるリンクが使われるようになります。これらの方法は、顔を覚える必要がなく簡単であるだけでなく、より安全である傾向があります。
コロナウイルス変異のトラッキング
パンデミックにより、ゲノム解読への投資がかつてないほど行われ、世界中でこの種のモニタリングの能力が劇的に拡大しました。監視の強化により、科学者はコロナウイルスを追跡し、新しい亜種を迅速に発見して警告することができるようになりました。
長寿命なグリッドバッテリー
私たちは、これまで以上に再生可能な電力を利用しています。しかし、太陽が沈んだり、風が止まったりしたらどうなるのでしょう?送電網の運営者は電気を蓄える方法を必要としています。鉄を主成分とする新しい電池は、その役割を果たすかもしれません。鉄を主成分とする新しい電池は、豊富な材料を使って作られており、他のタイプの蓄電池よりも安価で実用的である可能性があります。
タンパク質の構造をAIで実現
私たちの身体は、ほとんどすべてのことをタンパク質で行っています。そして、タンパク質の構造は、その活性を決定します。しかし、タンパク質の構造を解明するには、何ヶ月もかかることがあります。AlphaFold2と呼ばれるAIが、この長年の生物学的パズルを解いたことで、さまざまな病気の治療薬を迅速に設計できるようになるかもしれません。
マラリアワクチン
マラリアは年間60万人以上の命を奪っており、そのほとんどが5歳以下の子どもたちです。世界保健機関(WHO)が承認した新しいマラリア・ワクチンは、毎年何十万人もの命を救うのに役立つ可能性があります。
プルーフ・オブ・ステーク
ビットコインのような暗号通貨は膨大な電力を使用します。これは取引の検証方法によるもので、かなりのコンピューティングパワーを必要とします。「プルーフ・オブ・ステーク」は、それほど多くのエネルギーを使わずに取引を検証する方法を提供します。イーサリアムは今年中にこのシステムに移行する予定で、エネルギー使用量を99.95%削減することができます。
コロナに効く飲み薬
ファイザー社の新薬は、最新の亜種を含むコロナウイルスに対して効果的かつ広範囲な防御を提供する。現在、他の企業も同様の薬を開発している。ワクチンと組み合わせることで、これらの錠剤は世界が最終的にパンデミックから脱却する方法を提供する可能性があります。
実用的な核融合炉
カーボンフリーの無限の電力が期待できることから、研究者たちは何十年にもわたって核融合発電の実現に挑んできた。現在、ある新興企業が2030年代初頭までに、この電力を送電網に供給することを計画している。その設計は、記録を塗り替えた強力な新しい磁石に依存しており、その会社はより小型で安価な原子炉を建設することができるはずです。
AIのための合成データ
AIを鍛えるには、膨大なデータが必要です。しかし、そのデータは雑多であったり、現実世界の偏りを反映していたり、含まれる情報にプライバシーに関する懸念がある場合が多い。こうした問題を回避するために、合成データを作成・販売する企業も出てきています。完璧ではありませんが、AIを訓練するためのより良い方法となるかもしれません。
二酸化炭素除去工場
排出量を削減することは、気候変動を緩和するための重要なステップです。しかし、国連によれば、それだけでは十分ではありません。将来の壊滅的な温暖化を避けるためには、空気中の二酸化炭素を除去することも必要なのです。そのための世界最大の炭素除去工場が、最近アイスランドにオープンしました。
11番目のブレークスルーの投票も募集しているようです。
とてもタイムリーなオークション出品。いまのNFTをアートとして楽しむヒントのような気がします。
1958年、イヴ・クラインはパリの画廊で「The Void(空虚)」と題する作品を発表しました。その作品は誰もいない空間に空のキャビネットが置かれているというものだったそうです。
「私は画廊の中に感覚的な絵画の状態を作り出し、確立し、公衆に提示したいと考えた。言い換えれば、ドラクロワが日記の中で言及した「定義できないもの」、つまり絵画の本質であると考えたものの精神に則り、目に見えないが存在する雰囲気、絵画的風土を作り出そうとしたのである。」ということだそうです。
その後、クラインはこのコンセプトを「Zones of Immaterial Pictorial Sensibility」というプロジェクトに発展させました。
このプロジェクトは、空の空間(非物質的ゾーン)の所有権の書類を販売し、買い手が希望すれば、買い手が領収書を燃やし、クラインは受け取った金の半分をセーヌ川に投げ入れるというものだったそうです。
「クラインの領収書は、目に見えない作品の存在を証明するものであり、それは正式な販売が行われたことを証明するものです。非物質的ゾーンの買い手には二つの選択肢があります。第1の選択肢は、領収書と引き換えに合意した金額の金を支払い、クラインはその金をすべて保管し、買い手は作品の「本物の非物質価値」を実際に獲得することはない。第2の選択肢は、金を支払い、その領収書を焼却することである。この行為によって、買い手(による購買行動)は非物質的なものの中に完全に包含され、完璧で決定的な非物質化が達成されることになる……。クラインは資本主義的な取引戦略を提示し、芸術の定義不可能な、計算不可能な価値についての彼の考えを提示しています。」
ということだそうです。難しいです。
1959年の発表から1962年6月6日に死ぬまでの間に8つのゾーンが販売され、領収書が発行されたそうです。
2022年4月6日にこの領収書のひとつがサザビーズのオークションに出品されるそうです。
1959年12月7日付で、ジャック・クーゲルという骨董商に宛てられた領収書で、オークションでの推定落札価格は50万ユーロ(549,000米ドル)だそうです。
サザビーズは、この実験的な作品のオークションに相応しく、暗号通貨でも入札できるようにするそうです。
NFTについてあまりわかってないのですが、とてもNFT的な感じがします。
ダミアン・ハーストの「The Currency」の意味がなんとなく理解できた気がします。
また、どちらも「絵画」に結びついていくのが興味深いです。
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