「私たちの体験は従来の製品やインターフェイスによって形作られたままだ。」
なるほどその通りだと思います。
ジョニー・アイヴが設立した会社「io」がOpenAIと合併して、何かデバイスが開発されているようです。
動画でのサムアルトマンの話だと、すでにプロトタイプの実機があって、家に持って帰って使うようなコンシューマ向けの製品で、ChatGPTを使うためのインターフェースを拡張させるものを想像させます。
Appleの秘密主義のおかげで、ジョニー・アイヴのデザインはいつもセンセーショナルに登場して、完璧に説明されて、認知させられてきた印象があります。
1年前からティザーを始めるような進め方はジョニー・アイヴらしくない気もします。
もし、このデバイスが理想通りの製品なら、世界は大きく変わるかも。
またこのデバイスによって、これからの時代にもアイデアとクリエイティブとデザインが必要なのだと証明されるような気もします。
経済的な不確実性の中で業界がシフトし、多くのデザイナーが独立を目指す中で、10人の創業者にデザインビジネスを始めた頃に知っておきたかったことを取材したそうです。
どれも豊かな経験の言葉に思えます。この春から仕事を始めたデザイナーの糧になりそう。
以下は意訳と抜粋です。
私たちは仕事に導かれ、うまくいったこととそうでないことの間に線を引くことができた。
自分自身の視点に忍耐強くなり、スタート地点がゴール地点ではないかもしれないことを受け入れるのだ。
私のアドバイスは、ノーと言うことを恐れないこと。
正しくないことに取り組んだりして、あまりにも多くの時間を無駄にした。
そこで私は、楽しむためにビジネスを成長させることにした。
私にとっては、自分の仕事に疑いを持つことは健全なことです!
自分の能力を揺るぎなく信じて取り組むと、失敗する可能性が高くなると思います。
この業界での成功が一人だけのゲームではないことを忘れないことです。
最初のころは、プロジェクトを細かく管理し、常にデザインを練り直していた。
今となっては、「任せること」はチーム・メンバーに成功への責任を与え、彼らの成長と満足のため、そして私自身の幸福のために不可欠であることに気づいた。
私のキャリアの初期に、誰かがこう言ってくれていたらと思う。「意見を持ってもいいし、毅然としていてもいい 」と。
私もう10個の選択肢を考えて先延ばしにするよりも、あるアイデアを前に進めたほうがいいときが来るのだ。
(キャリアの初期は)勝利は大きく感じられ、試合は簡単に感じられる。負けは個人的に大きな痛手となり、疑念が忍び寄る。内面が揺るぎないものでなければならない。自分の直感と周りの良い人たちを信じるように、誰かが言ってくれればよかったんだけどね。
ビジネスを始めたとき、法人化の仕方、請求書の書き方、税金の払い方など、知らないことがたくさんありました。やりながら学ぶことで、気の遠くなるような面倒な計画を立てず済んだ。
もちろん、ビジネスを続けるには努力と運が必要だ。・・・私は自分のものを持ちたいと思うあまりに長い時間を費やしてしまった。特別な方程式がないこと、「準備」が必要ないことに気づいていたら、もっと早くやっていただろう。
ひとつだけ知っておきたかったこと?
必要なのはコミットメントとエネルギーだ。それが、ビジネスをする人としない人の唯一の違いだ。
What designers wish they’d known about running a business >>
5つのシフトについての洞察です。「希望」をテーマにしているようで、フロッグデザインらしいヒッピー的な視点があります。
それぞれの「シフト」について「増えるもの/減るもの」「現れるもの/消えるもの」「繁栄するもの/衰退するもの」が紹介されています。
また、その兆しとしての実例も紹介されています。
シフト1:潮の干満:次に取って代わられる消費者の行動や商習慣とは?
テクノロジーの進歩は、シンプルさへの後退をどのように支えることができるのか?
「今こそ、テクノロジーへのアプローチを進化させる時だ。」
現れるもの:認知的負荷を軽減する意図的に静かな製品
消えるもの:常時オン、通知多用のデジタル・インタラクション
シフト2:自然の力: テクノロジー、文化、ビジネスは、人と地球に次にどのような影響を与えるのか?
企業はどのようにして社会的・環境的包摂の余地を作ることができるのか?
増えるもの:意思決定における倫理の測定可能な統合
減るもの:役員会での議論を支配する財務上の利益
シフト3:機械のビジョン AIは私たちの生活にどのような影響を及ぼすのだろうか?
AIが拡大する影響力を形成するために、私たちはどのように相互関連的なアプローチを取ることができるだろうか?
「多くのAIのユースケースは、コスト削減と効率化に焦点を当て、そのような利益はエンドユーザーではなく株主が受け取る。EUのAI法のような新たなAIガバナンスが進行する中、規制や倫理ガイドラインを導入することで、AI開発が人間の福利を優先し、労働者を保護し、自立した思考を育むことを保証することができる。」
「「人々の生活を劇的に改善するユートピアとしてのAIのビジョンは、すでに挑戦されている。現在、機械は人々のために設計されているのではなく、ビッグテックや産業のために設計されているのだ。」
YES:人間の集中力と批判的思考の重要性を高める
NO:AIは批判的思考を阻害してコンプライアンスを逸脱する
シフト4:次元の融合: 従来は異質だったどの世界が次に交わるのか?
AIが私たちに異なる思考を促し始めたら、それはどのようなものになるだろうか?
「異なる世界がひとつになれば、まったく新しい世界が可能になる。」
「人間の推論と知性がAIに織り込まれ、現在のコピー&ペーストやプロンプトベースのアプローチを超えるようになる。」
組み合わせる:人間の直感の有機的で創造的な価値 + 機械知能の追跡可能性と洞察力
シフト5:新しい地平線: 一歩先を行くために、私たちはどのような課題を克服する必要があるのだろうか?
もし、災害ではなくユートピアを念頭に置いてデザインしたらどうなるだろうか?
「気候変動、地政学的な不安、世界的な健康危機の中で、戦略的な先見性は、最悪の結果にのみ備えることになりがちだ。しかし、理想的なビジョンを定義しなければ、シナリオ・プランニングは消極的で無力なものになりかねない。」
「ビジネスリーダーは、2年前には起こりそうもないと考えられていたような事態への備えに習熟するようになるだろう」。
まず:ユートピアを実現する力を感じる
そして:不安な未来に備える
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