指導者のディープフェイク映像を使って、アメリカ大統領選挙と民主主義を守ろうと訴えるキャンペーンCM

プーチンと金正恩のディープフェイク動画を使った政治キャンペーンCM。
米国の超党派の支持団体であるrepresentUsによる、アメリカ大統領選挙の投票を保護して民主主義を守ろうというキャンペーンだそうです。トランプ大統領による郵送投票の否定と平和的な大統領交代を拒否する可能性を背景にしています。

「アメリカは私が民主主義に干渉したと非難する。
だが、私にはそんなことをする必要はない。
あなたたちが自身がそうしているからだ。
投票所は閉鎖され、誰が信用できるのかもわからない。
あなたがたは分断されている。
私たちは(選挙結果を)操る事ができるが、その必要がない。
あなたたち自身がやってくれる。」ディープフェイクのプーチン

「民主主義は壊れやすいものです。
あなたが信じているよりも壊れやすい。
もし選挙が失敗すれば、もう民主主義はない。
私が何かする必要はありません。
あなたたち自身がやってくれる。
人々は分断されて、選挙区は操作され、投票所は閉鎖され、数百万人が投票できない。
民主主義を崩壊させるのは簡単だ。
なにもしなければいい。」ディープフェイクの金正恩

民主主義を守る represent Us。
民主主義の生死はあなた次第。
この映像は本物ではありませんが、脅威は・・・

手掛けたのは、Mischief at No Fixed Address というクリエイティブエージェンシー。
アクセントと顔の形が似ている俳優に演技してもらって、オープンソースのアルゴリズムでディープフェイク映像を制作したそうです。わずか10日で完成させてそうです。CGを使っていたら数ヶ月掛かって高額だっただろうとのこと。

FoxやCNNでオンエアされる直前に中止になったそうです。
「この映像は本物ではありませんが、脅威は・・・」という但し書きだけでは説明不足だということになったようです。

個人的には、あまりいい広告手法と思えないし、「敵国」というイメージをディープフェイクで作ってオンエアしようとすること自体がクリエイティブとしての良識にやや欠ける気がしています。
その一方で、放送中止にしてしまうことは、これから起こるかもしれない何かを見えなくしてしまうような気もします。

Mischief at No Fixed Address >>

Deepfake Putin is here to warn Americans about their self-inflicted doom >>

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