デザインを脱植民地化するとはどういうことか?

むずかしいですが、いろいろ考えさせられる記事でした。欧米のデザイン理論が世界に広まっていった過程で形成された「権威」「支配」「認識」「差別」などについての記事です。現在の私たちのデザインにおける価値観の多くは欧米のデザインの価値観の影響を受けていて、欧米のデザイン理論の教育を受けて、それを規範としたデザインをしています。

「“植民地化”とは、先住民族の抑圧体験に根ざしたものであり、具体的には、先住民族の資源を奪われること、西洋のイデオロギーが社会に埋め込まれていくことなどです。」

「“脱植民地化”という言葉は、もともとは、かつての植民地から宗主国が撤退することを意味する言葉として使われていました。今では、「脱植民地化」は様々な思想を表すようになりました。
欧米では、社会は他国の植民地化の上に成り立っており、欧米社会は特権と抑圧のシステムの中に存在しており、欧米人が自分たちのものと見なしてきた文化の多くは、実際に流用されたり盗まれたりしてきたことを欧米人自身が認めています。」

1. デザインの歴史を脱植民地化する。
「デザインの価値観や歴史は「カノン(規範)」を通して教えられています。・・・規範の権威は、西洋以外の文化やより貧しい背景を持つ人々の作品を貶め、例えばガーナのテキスタイルはデザインではなく工芸品として扱われるようになっています。」

2. デザインの価値観を脱植民地化する。
「異なる民族の人々が自分のデザインしたものにどのように共感してくれるかを考えたことはありますか?脱植民地主義の一つの側面は、解決策がどのように体験されるのかを相手の身になって考えることです。」

3. デザインワークを脱植民地化する。
「脱植民地化のプロセスを日常の実践に組み込む方法がある。例えば、マイノリティが経営する印刷会社と仕事をすることは、デザイン労働を脱植民地化する一つの方法である。」

日本で働く者なので、正直なところ、うまく理解できていない部分があります。
身近な感覚としては、“植民地化”がデザイン業界の構造として組み込まれていることに問題がある気がします。
“植民地化”のルールで搾取されたり排斥されたり差別されたりせず、そういう業界構造に加担しないようにしたいです。

What Does It Mean to Decolonize Design? >>

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